久し振りに朝日新聞天声人語氏から。
昨年の我が国の貿易収支,31年ぶりに赤字だという。前回の赤字はオイルショックの年だとのことだから,10年一昔のいい方からすれば,三昔も昔という事になる。
私が小学生から中学生であった頃1950年代後半から1960年代前半にかけては,戦後復興がほぼなっていたとはいえ貿易収支は赤字で,社会の授業でその事を教わり,それが何年か続いていた筈で,
「日本はどんどん貧乏になるのか?」
と,恥ずかしく思ったものである。そして子供心に,
「なんとしても黒字になって欲しい!」
と願った事を懐かしく思う。最近の小中学生は,昨年の貿易収支赤字を聞いてどう考えるのか,ちょっと気になるところである。豊かさが当たり前であった時代が続き,マスコミや世間が失われた10年とか不景気と深刻ぶっても,現実感に乏しいというのが実情。東日本大震災が一番の要因であろうが,エネルギー危機や諸外国の自然災害まで追い討ちをかけたに違いない,31年ぶりの貿易収支赤字。それにしても30年間黒字続きであったとは,電子立国日本と奉られた頃は当然ながら,バブル崩壊以後の失われた10年20年にも屈することなく,黒字を続けたことは驚嘆に値するとも思えるが・・。
子供達がどう考えるかはさておき,産業界,行政に関わる大人達はどう考えるのだろう。1980年代の米国双子の赤字が,いよいよ我が国にもというのが私の実感。人件費が安いからと,海外に生産拠点を設け,挙句の果ての産業空洞化,まさしくアメリカ合衆国の後を追いかける様に進んでいる気がしてならない。挙句の果てに,教育の有り方が悪いと大学がスケープゴートにされていたのでは,いい面の皮である。
それにしても,電子立国日本は,もはや面影もなく米国で開催されていた家電製品の見本市でも,韓国サムスン製が抜きんでていたそうで,サムスン製即ちステータスシンボルといった具合だそうである。
清朝末期の如き我が国日本,ハテサテどう立て直す?
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