2020年06月20日

思い出話 84

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「昔の恋人なんて・・・。」
と口ごもる私に、
「善一郎君の気持ちはともかく、私は純粋に好意を持っていたのよ。」
と言ってから、
「でももう終わっちゃったの。昔の思い出、昔の恋人なのよ。」
と、言いながら私の目を見つめた。
「で来週には、善一郎君は大学院の入学試験ね、私は北海道への引っ越し!ともかく今度は浪人しないでね。合格通知札幌で待ってるから。」
と言って、立ち上がった。
そして信一郎君を立たせて
「おじさん、いやお兄さんかな、にさようならを言って!」
と言い聞かせながら、私には
「ついて来ちゃだめよ。」
と、ぴしゃりと告げた。
私達は喫茶店の入り口で別れ、茫然と見送る私をその人は、振り返ることもなく去って行った。
時計を見るとまだ11時で、私は大学の研究室に向かった。
いつの間にかカンカン照りとなっていて、キャンパスに着く頃には汗びっしょりだった。
研究室には、助手のMNさんだけが居られて
「河崎君、今日は遅かったねぇ。」
と、朝の挨拶をする私に顔もあげずに答えた。
「あれお盆明けの今日あたりから、ぼちぼちYK君が来るんちゃうんですか?」
と、私が尋ねるのに対して、ようやく顔を上げ
「お盆前から、全然連絡がないんだよ。」
と、不満そうに独り言ちた。
「GM君に電話しますので。」
とことわってから、受話器を取り上げ、研究室にきているので、昼ご飯は誘って欲しいと告げた。
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posted by zen at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白