2020年06月26日

思い出話 90

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「ともかく大学院入学試験は、合格しました。」
その人の一方的な問いかけが一息ついたとき、私はようやく入学試験結果の報告ができた。
「だから、少なくともあと二年は学生です。」
と続け、逆に札幌の生活はどうかと尋ねた。
「今年の二月にオリンピックあったでしょ。だから札幌には地下鉄もあるし、都会だから大阪と感覚的には変わらないかなぁ。11月になってからは結構寒い日も多いけど。」
と答えてから、4〜5年は札幌暮らしになりそうだと教えてくれた。
「そんなことより、いつまで学生を続けるつもりなの。またまた親類の方に迷惑をかけるの?」
と現実的な話題になった。私は、大学三年生の春から独り立ちの意味もあって、下宿生活を始めたと答え、大学院に進学したらすべて自分で賄うように親類縁者からは告げられていることを伝えた。
「そんなこと、当たり前なんじゃない!」
と手厳しいコメントが即座に返ってきて、それでも最後には
「毎日とは言わないから、そうね一週間に一度くらいは電話欲しいなぁ!」
の、期待を持たせる一言で電話を終えた。
私は、電話での会話の余韻を感じながら、席に着いて日々読んでいる教科書を開いた。不思議なことに、これが意外と集中できて、気が付くと助手のMNさんや先輩のSTさんが来られていて
「善さん、えろう真剣に本読んでたなぁ。声かけても返事がないので、居眠りしているのかなぁと思ったけど、時折ページめくってたしなぁ。」
と、妙な感心をされてしまった。
午後には、前日まで七転八倒していた難解な計算式も、すらすらと理解でき、卒業研究指導のTKさんから
「思いのほか早く理解できたねぇ。一山越した感じかな。でもまだまだ山あり谷ありだから。」
と、ある意味お褒めの言葉を頂いた。
こんな風に、その日は私にとって濃い一日となった。
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posted by zen at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白