2022年05月28日

爺版・折々のことば 23

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失礼ですがどなた様ですか? えっ、越前蟹屋の奥さん? ・・・昼間とえらい違うやん!
20年近くも昔、福井県三国港で冬季雷の観測をしていたある冬の朝、冷やかし半分に朝市を訪ね
「あら先生、朝市に来てくれたの?」
と声をかけられたときに、ふっと口をついて応えたのがこのことばである。
冬季雷の観測は年末ぎりぎりまで続けるのが常で、だから最後まで残って観測してくれた学生には、正月土産に越前蟹を持たせて帰らせるようにしていた。その蟹を買い求めていたのが蟹卸のお店で、その奥さんには本当に良くしてもらっていたのである。
その奥さん、いつも身ぎれいにしていらっしゃったし、なかなかおちゃめな感じだったのが、朝市では化粧っ気もなく、本当に老婆に見えた。だからついつい本音が口をついて出たのだろうが、今日ならセクハラにもなりかねない大失敗であった。
後日談ながら、数日間は奥さんに口をきいてもらえなかった。

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2022年05月27日

爺版・折々のことば 22

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雷に何度撃たれても、命に別状ないなんて特異体質があるわけないやん。高電圧に強い体質、ロボットや有るまいし。なんぼ視聴率の高い番組や言うても、その解説には出たないな。

私が現役の阪大教授だった頃、人気テレビ番組の取材を受けた。その際
「お隣の市、箕面市に特異体質の方がいらっしゃって、これまでの生涯に二三度直撃雷を受けられたそうです。雷の専門家として解説願えますか?」
ときりだされ、私の返答がこのことばである。それでも取材の担当者は
「実際しびれて気も失ったというので、落雷を受けたことは確実なんです。」
と食い下がった。この時私の頭をよぎったのは、「バカの壁」で一世風靡された養老孟さんで、研究室の学生に、ある宗教家の空中浮揚や水中での呼吸を、真剣に信じている学生が居て、大学教授という職業のむなしさを感じられたのか、退職されてしまったという話を思い出していた。
「わざわざ大阪まで来んでも、東京には電力中央研究所や東京大学の生産研に雷の専門家がいるから、そちらに行かれたら。」
と申し上げたら、
「箕面市の取材のついでです。」
とまたえらくドライなコメント。ともかく丁重にお引き取り願った。
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2022年05月26日

爺版・折々のことば 21

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タクシーのメーター、一人当たりなんちゅうのどこの国にあんね。いい加減なこと言うなよ。君ら、メータの金額だけ払って、はよタクシーから降りた方がええで。これ雲助タクシーや!
私が生まれて初めてシンガポールに来た、1989年の1月。昭和天皇崩御の日の事である。ジャカルタ便に乗り継ぐまでの数時間、シンガポールの街を散策したときの武勇伝である。あの当時はこのシンガポールでも、日本人とみれば
「偽物あるよ!」
と、有名ブランドの偽物を街頭で売りつけに来ることもあったほどである。
今となってはどこであったか判然としないけれど、多分オーチャッド界隈だったのであろう。タクシーを探していたら、何やらもめている一台が目に留まった。見れば客は日本人の若い女性が三名で、当惑している風。どうしたのだろうと尋ねたら、
「タクシー降りようとしたら、メーターの代金は一人分だから、三倍して払えというんです。」
というではないか。我々は男性三人連れだったこともあって、私がさっきのことばを英語でまくし立てたのである。タクシーの運転手は正規の代金を受け取り、急発進してどこかに行ってしまったけれど、
「君ら英語でちゃんと交渉せなあかんで!」
と日本人の女性に、おじさんらしく説教して分かれた。
ちなみに今日のシンガポールには、この手の雲助タクシーはまずいない。
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2022年05月25日

爺版・折々のことば 20

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シンガポールは、年中夏ですから!
ここシンガポールに住んでおおよそ九年、そして時々日本の友人から尋ねられるのが
「シンガポールは、今季節なんなの?」
といった質問。
シンガポールは、ほぼ赤道直下とご存じの方は、そんな質問をしないけれど、四季のある日本に住んで、国の位置関係に無頓着な知り合いは、時候の挨拶のつもりで尋ねられるのだろう。いやむしろ、日本人気候の挨拶を、会話のきっかけとする習慣が高いのだろう。
堂々巡りのようになるが、季節感の豊富さが、こういった会話の「枕詞」を日常化させたに違いない。
「今朝は、本当に冷えますねぇ!」
「梅の香りがしてきますなぁ。」
「いやぁ、昨晩の暑かったこと。熱帯夜だったみたいですねぇ。」
「本当に、すがすがしい季節になりました。紅葉までにはもう少しでしょうが。」
等々、といった具合である。
ところが私が年中夏ですからと応えると、大概の場合会話が途切れてしまう。私はある意味そのまの悪さが楽しくて、確信犯的に
「シンガポールは、年中夏ですから。」
と、応えることにしている。
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2022年05月24日

爺版・折々のことば 19

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失恋したからと言って、生きる望みを無くした、死にたい、という学生さんにはかけることばはありませんなぁ。ご自由におやりください。
昨日新入生に対する導入教育の講義の際のことばを上げさせて頂いた。今日のことばも、その折のやり取りである。講義のたびに電子メールでのレポート退出を課していたのだが、その中に
「ガールフレンドに振られ、生きる望みがなくなった。」
といった記述があり、その内容に対しての返事だから、口から出たことばではない。
ただし後日談がある。
研究室に配属されてきた学生の一人が、卒業も近づいてきた頃
「一年生の時失恋して、レポートに死にたいと書いたら、『勝手にしろ!』と書かれたのは、実は僕なんです。」
というではないか。私自身そんなやり取りのあったことを覚えていたので、
「そんな薄情なこと書かれても、私の研究室に配属されて来たんはなんでや?」
と返した筈である。
ちなみにこの学生、修士課程に進学し、修了後は世界最大規模の自動車メーカーで働いている。もう20年近くはあっていないけれど、インドやアメリカ合衆国に長期滞在していたと、風の便りに聞いている。

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2022年05月23日

爺版・折々のことば 18

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この列の中程に座っている、そうその女性。まず氏名と所属学科をおっしゃってください。
大阪大学工学部電気系四学科に対しての導入教育の講義で、学生への質問を出すために、偶然指名した女学生へのことばである。何せ電気系四学科まとめての講義だから、出席者数は160名という大教室での講義、学生諸君の集中力を切らさないための工夫が必要で、私なりに知恵を絞ったのが、聴講している学生諸君との問答である。さらに当時かなり一般的になっていた電子メールでの学生諸君とのやり取りも加えて、結構評判が良かったと自負している。
さて女子学生とのやり取りである。
私の問いかけに、ともかく立ち上がったけれど何やらもじもじして、答えに窮している風。一方その生徒の回りの学生達が笑いだし、その笑いが教室中に万延してしまった。
「なんや君他学科の学生さんなん。受けるのは自由やけど、単位は貰おもえへんと思うよ!」
と私。するとその女子学生
「他学科と違って、立命館大学、他大学なんです。友達が『面白い講義があるから、受けに行こう。』と誘うのでやってきました。」
と述懐。教室中が大爆笑となった。止むを得ず私は
「この講義は電気系の教官の持ち回りで、私の担当はあと一回。だからあなたはもう一回受講しに来るよう。学生諸君に課している電子メールでのレポートも提出するように。」
という具合に収めた。
ちなみにその女子生徒とのやり取りは、彼女の就職が決まるまでおおよそ三年間続いた。記憶に間違いが無ければ、大阪にある一流ホテルに就職が決まったと、報告を受けた筈である。
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2022年05月22日

爺版・折々のことば 17

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お金をもうけたくないとは言いませんが、私がシンガポールに来たのは、私達が大阪大学で研究用に開発してきた雷放電路の可視化装置を実用化し、東南アジアで稼働してこの地域の人達のお役に立ちたいからです。アジア人の作った装置で、アジア人の安心安全を担保する。いつまでも欧米の食い物にはされたくありませんから。
これは、2013年9月、大凡9年ほど前ここシンガポールにやって来た時、迎えてくれた現地の社長が
「河崎がシンガポールに来て何をしたいのだ?お金持ちになりたいのか?高い車を買いたいのか?」
と、私に質問したとき答えたことばである。
いささか気負っていたことは事実ながら、本音であったことは間違いない。
以来苦節9年、徒労、失敗を重ねほとんど諦めていたのだが、先日爺版・折々のことば 3にも書いたようにhttp://zenk.sblo.jp/article/189521277.html 愛弟子のおかげで実現に漕ぎ着いた。 、
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1564/index_e.html
https://www.jica.go.jp/english/news/press/2022/20220519_41.html
とはいえ、プロジェクトはようやく形を表し始めただけで、これから6年老骨に鞭うって進んでいきたいと決意している。九年間を無駄に過ごしたなんぞと、決して考えないで。
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2022年05月21日

爺版・折々のことば 16

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厄年の三年間は、体に悪いと言われている煙草吸うことにするわ。僕もう20年近く禁煙してるけど、厄年ちゅうもんに負けとう無いんでな。せやから後厄の終わった日には、また禁煙開始やでぇ。
私はこう見えても意外と験担ぎで、精神的に脆い。
だからそんな自分を鼓舞したくて、考えたのは厄年の間の喫煙である。
それにもう一つ理由もある。
ひょんなことから出会うことになったかつて付き合っていた女性が、煙草を吸っているのを知った。それで彼女にも禁煙を進めたいと考えたが、いきなり進めても聞く筈もなく、このことばの後に、
「せやから三年後に煙草の箱捨てて、禁煙開始するからあんたもそうしたら・・・。」
と付け加えた。
そして私は後厄を終わった日にくだんの女性と出会い、公約通り持っていた煙草の箱を捨て、彼女も箱を捨てた。私は以来30年間煙草を吸ってはいないし、多分その彼女も以後禁煙を続けているものだろう。最近20年以上お互いにご無沙汰ながら・・・。

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2022年05月20日

爺版・折々のことば 15

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禁煙しよう何ぞと大層なことを考えるんじゃなくて、今持ってる煙草を、箱ごとそのごみ箱にポイと捨てて、どれくらい煙草を吸わんとおれるかなぁ。どれくらい我慢できるかなぁ、ちゅう風に気楽に考えるこっちゃで。

先日、高校生以来の友人のG君から
「善さんに禁煙の極意教えてもろうて、僕も煙草をやめたんやで。」
と、告げられた。大学院博士課程を終えた頃の話、私がG君に言ったのが、このことばである。私自身この考え方でタバコを止めるんだと、ラジオのトーク番組で聞いて実践し、禁煙に成功したと信じている。
かいつまんで言うなら、極意は、強い決心などではなく、どれくらい煙草を吸わずに続けれるか自分自身を試してみよう、といった軽い気持ちで取り組むことだったのである。
それにしても40年も経って、そのお礼を告げられ、
「G 君にも言う教えてたんや。」
と、しみじみした気分になっている、爺の今宵である。
今日喫煙の習慣のある人にも、贈りたいことばである。
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2022年05月19日

爺版・折々のことば 14

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そんなら、雷活動の高いシンガポールで働かせてくださいよ。

2012年10月末頃だっと思う、国に有数の電気機器メーカーの事業部長さんから
「河崎先生、来年3月に大阪大学を定年退職なさったら、その後どうされるのですか?どこかに再就職される予定でもおありですか?よろしければ、弊社に参加されてあれこれアドバイス頂けると、有り難いのですが。」
との誘いを頂き、ほとんど間をおかず応えたのが、このことばである。
とはいえまさかそれが実現するとは、考えもせず返したのっだった。
その後あれこれやり取りがあり、
「いくつか声をかけていただいている、大学や企業もありますので、本当に皆さんに断りを入れてよろしいですか?」
と念を押したら、二つ返事で
「大丈夫です。私が保証しますから。」
とのこと、そしてほぼ10年私は今シンガポールに滞在している。
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