2022年05月12日

爺版・折々のことば 6

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
まず子供やっ!
1995年1月17日午前5時46分。
そう阪神淡路大震災の起こった日。
あの日私はインドネシア・ボゴールへの出張のため、午前5時過ぎには起きて出かける準備をしていた。当然テレビもつけていたので、NHKの朝のニュースも流れていた。
そこに突然地震がやって来た。
食器棚がカタカタと揺れ、
「おや、地震!」
と思った瞬間、大きな揺れがやって来た。
当時は12階建ての集合住宅の10階に住んでいたので、揺れが半端ではなかった。まるでブランコに乗っているような揺れだったと記憶している。妻が
「食器棚が倒れそう。」
と悲痛な声を上げて、食器棚を支えるように言ったので、私の返したのがこのことば。
息子はベッドに寝そべって、頭から布団をかぶっていた。娘は
「机の下にいるから大丈夫!」
と気丈に振舞っていた。そしてあの日私は
「女性は、本来母性本能があり子供を守る態度にでる。」
という言い伝えは、必ずしも正しくはないと、改めて認識した。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月11日

爺版・折々のことば 5

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
あんまり頑張らなくて、いいからね。
もう20年以上も昔のことになる。
親馬鹿よろしく、娘のセンター入試会場まで車で送って行った。
その別れ際に私の言ったのが、このことば。
慌ただしい別れ際だけに、ことばが短くなってしまったが、本当の所
「センター入試なんだから、そこそこできればいいんだから、気楽な気持ちで肩の力を抜いて、受験したら。」
と、言いたかったと記憶している。
ただ帰宅した娘から、
「お父さんの一言で、気持ちが随分と軽くなって、上がらずに済んだよ。」
と感謝された。受験の前に、真逆の激励のことば、功を奏したというべきだったろうか。
この時、実は高速道路の降り口を間違って、一つ先まで行ってから急ぎ戻った。
「入試の日に、道を間違うなんて験が悪いなぁ。申し訳ない!」
謝る私に、娘が
「人間の、運と不運は平等にある。道を間違えたことが不運なら、受験ではきっといいことがあるんだから、気にしないで。」
と返し、私が慌ただしく
「あんまり頑張らなくていいからね。」
と応えたのだった。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月10日

爺版・折々のことば 4

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
漫画は見る。読むとは言わん!
今朝の天声人語を読んで思い出した、現役時代によく学生に行ったことばである。
コンピューター端末に向かいながら、漫画に熱中する学生に、
「何やってんね?」
不意に声をかけ糺す私に、その学生は
「漫画読んでました。」
と返し、私が言ったのがこの言葉。そして
「コンピューターに計算させてる間に、論文読んだり考えたりせな時間がもったいないで。」
と続けたものである。
情操教育の一端としての、漫画やコミックスは認めたとしても、それでも私には今でも、漫画は読むではなく見るである。天声人語氏は、漫画を読むと書いておられたが・・・。

君、博士課程に進学せぇへんか?
研究室の学生が進級して大学院生(博士前期課程旧の修士課程)になった日に、このことばで尋ねたものである。当時工学部の大学院進学率は、八割近くにもなっていた。だからというつもりはないが、修士の学位ではもはや売りにならなくなっており、ある意味の差別化の観点から博士課程への進学を進めるのが、私の基本方針ともいえる態度であった。それにかつての、末は博士か大臣かなんて言い回しも、もはや死語となっていた時代であった。だから最初は
「僕が博士になんて!」
としり込みする学生が大半で、それでも三人か四人に一人は、博士課程を選んでくれた。

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月09日

爺版・折々のことば 3

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
陽気にしてるしかしゃぁ無いやんか。ほかに何ができるんちゅうんや?
このブログで何度か紹介したように、私は12歳の夏母を亡くし、俗にいう孤児となった。そんな私は祖母の妹即ち母の叔母に育てられ、大学二年を終わるまでをその家で過ごした。そんな私を町内の方々が
「善ちゃん、両親ともいないのに、いつも朗らかでええ子やなぁ。暗さみじんもないなぁ。」
と、ある意味驚嘆の言葉をくださった。そんな折私は口には出さなかったけれど、独り心の中でこんな風に繰り返したものだった。

弟子の恩ちゅうんかな。
私の大学の指導教官、
「師の恩というのもあるが、弟子の恩というのもある。」
と、よく仰ったものだ。私は今シンガポールに住んではいるが、ある夢を抱いておおよそ九年前にやって来た。ただ何をやっても上手く行かず、夢はほとんど実現しそうになく諦めていたのだが、今回弟子の一人が、夢の実現の機会を作ってくれそうで、思わず私の口をついて出たのが、このことばである。
lanking.gif
クリックして投票を!



posted by zen at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月08日

爺版・折々のことば 2

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
これも縁やなぁ!
小学生時代以来親交を続けているY君。そのY君、生みの母とは幼少時に生き別れというのは聞いていた。40歳になった私は名古屋大学から大阪大学に転任してきて住んだのが、池田市にあるマンション。そのマンションの清掃を担当していらっしゃったおばさんと仲良くなり、その内身の上話なんぞも聞くようになって、
「なんやY君の境遇と似てるなぁ!」
と確かめたら、なんと生き別れていたという実母だったと知った。私が大阪に戻ってくる数年前に探し出して、「今は親孝行の真似事や。弟二人もおるんや。」と聞かされた。その時私の口をついて出たのがこの言葉。単なる偶然とはどうしても思えない、「Y君と私の縁」のなせる業に違いない。近年ガチャ親なんぞという流行語があるけれど、全くくだらないと私は考えている。子供はその親の事して生まれてきただけの、必然性縁があるに違いないのだから。

この世のことは、この世で解決できるもんや。
私を育ててくれた母の叔母(祖母の妹)が、よく言っていた。ただし泉州弁だったけれど。早い話難事に当たっても、くよくよするより、体を動かせという教えだったのだろうと、この歳七十三になってつくづくおもう。同じ叔母のよくいったのは、「ご飯食べるのも仕事の内。はよさっさと食べてしまいや。」という言葉。農繁期には、夕飯はともかく朝、昼はゆっくり食事をとらせてもらえなかった記憶が残っている。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月07日

爺版・折々のことば 1

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
朝日新聞の第一面に、折々のことばというコラム記事がある。
今日はこの爺も少し気取って、爺なりの折々のことばを、並べてみたい。

気象は常に異常である。
地球温暖化が話題となって、大雨が降ったり、気温が高かったりすると、マスコミ報道はついつい「異常気象」故と言いたくなるらしい。現役当時時々取材されたのは
「今年は雷が多いような気がします。地球温暖化が原因の異常気象でしょうか?」
といったこと。そんな折り天邪鬼爺は
「異常気象だったかどうかは、何年も統計を取って判ること。今年の夏だけでは、地球温暖化の影響とは結論できません。」
と言う、記者泣かせの回答で、最後に
「気象は常に異常ですよ。」
と付け加えたものである。

敵のいない奴は、味方もいない。
天邪鬼爺の弟子の中に、私が学会でしばしば論争をしているのを見て、反面教師としたのだろうか、
「私は、河崎先生のように敵を作りたくありません。実際多くの先生方から『善さんと違って、君は礼儀正しいなぁ』とほめて貰えます。」
と、言われたことがある。その時の天邪鬼爺の答えたのが、このことばである。
天邪鬼爺は、今でもあの時のことばは正しかったと信じている。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白

2022年05月06日

礼儀と行儀

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
シンガポールの公共交通機関は、非常によくできている。タクシーも広い意味の公共交通機関だけれど、ここではバスと地下鉄(MRT)をさしている。何が良くできているかというと、代金は利用距離制なので、MRTからバスへの乗り換えも、その逆の場合も距離加算で料金が決まる点である。極端な話、バスであれMRTであれ最後の料金が零となることもあるので、利用する我々には非常なお得感が否めない。
そんな好印象の公共機関ながら、バス停に幻滅することが多い。ターミナルの場合、乗り降りは路線ごとに決まっているので、混雑は少ないが、これが街中のバス停となると混雑がはなはだしい。つまりバス停がいくつかの路線で共有されている場合、整列乗車は全くできないから。何台か続けてバス停に到着すると、自分の乗りたいバスめがけて乗客が右往左往することになり、順番待ちなんて全く無意味になるのである。
本来、礼儀は知っているが行儀は知らないという、中華系のシンガポール人であるから、整列乗車できない環境なのだから、我先にと殺到すること請け合い。よくできている筈の公共交通機関の弱点だろうと、皮肉屋の爺はいつも冷ややかに眺めている。
lanking.gif
クリックして投票を!



posted by zen at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活

2022年05月05日

夜明け前の雷雨

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
ここ数日明け方の雷雨が続いている。
昨朝というべきだろうか、午前三時半頃遠くからの雷鳴と突風があり、風きり音で仔犬のシロが目覚めて大騒ぎしていた。私自身、それでも眠気が冷めやらず、シロの吠えたてるのを子守唄代わりに、薄情なようながらそのまま寝入ってしまった。
深夜の雨は、朝の気温をさらに下げるので、ともかく清々しくて凌ぎやすく有り難い。パシリスに住んでいた頃は、パシリス駅まで歩いて通っていたのだが、今から考えるとこの時期だったのだろうか。ともかく日中ともなれば、毎日が夏だから季節感が伴わず、残念ながらどの季節だったなんぞという記憶が伴わない。このあたりが四季のある国に生まれ育った者の特権というべきだろうが、春の朝の気だるさ、夏の朝の清々しさ、秋の朝の慌ただしさ、そして冬の朝のぴんと張り詰めた緊張感らが、より一層季節の移ろいと併せて記憶を残してくれるのである。
翻ってこの地シンガポール、毎日が夏で、毎日のように雷雨があるからだろう、季節感が甚だ乏しい。わずかに11月から12月にかけては、雨天が多くそれなりにひんやりとしているので、この地の人に生まれ育った人たちにとっては、ちょっとした「冬」らしいのだが、この点に関しては、私も納得できる季節感であろう。
とまああれこれ思案を巡らしながら、
「夜明け前の雷雨今日はどうなるだろう??」
と考えながら床に就く次第である。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2022年05月04日

気懸りな事

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
みどりの日
ウクライナの事、知床での観光船沈没の事、人の噂も75日というわけでもなかろうが、二つの事件とも、新聞報道やテレビニュースでの取り扱い、何やらインパクトが感じられなくなってきている。
まずウクライナ、侵略戦争がある意味では日常化してしまったからかもしれない。ただここは粘り強く、侵略戦争の即時中断を主張すべきというのが、この爺の切なる願い。ウクライナ大統領ゼレンスキー氏の威勢の良い徹底抗戦は、爺には納得できない。この調子では、侵略戦争が長期化しそうな気もするが、いやはや困ったことである。正直困ったという以外の表現法はない。西側陣営からのウクライナへの武器供与は、武器製造の会社をもうけさせるだけ。ロシアに非のあることは認めたうえで、なぜ侵略戦争の即時中断を、世界の指導者達は要求できない。ロシアを非難することは良いとして、仲間外れにしてはいけないと、爺は主張したい。
次に遊覧船の遭難事故。判断の誤りが、結局26人の犠牲者を出すことになった。現時点で12名が行方不明と聞いてはいるが、10日以上も経っての生存確率は低かろう。先日沈没した遊覧船の船室にテレビカメラを入れて捜索とあったが、残念ながら誰も発見できなかったと聞く。この事故がこのままフェードアウトしないように、記者さんしっかり目ぇひからせてや!
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2022年05月03日

犬や猫の名前認識

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
ネット新聞で、ちょっとおもしろい記事を見かけた。
京都大学のあるグループの研究で、複数の猫を飼っているとき、猫達は自分自身以外の他の猫の名前を認識しているらしいというのである。まぁ外国の専門誌への投稿ということで、記事だけでは詳細は判らないものの、私の飼っているプードル達と比較して、ちょっと不思議に思った。ちなみに現在は母犬、娘仔犬の二匹を買っているのだが、彼女達は自身の名前に加え、母は娘の娘は母の名前を確実に認識している。
例えば
「あ母さんのアリスは、お座りできるよ!」
と煽ってやると、母犬を一瞥やがて腰を下ろしてお座りの姿勢をとるといった具合。
餌を与えるときも、
「アリス、良し!」
の掛け声で、アリスは餌を食べ始めるが、娘仔犬のシロは黙って待っている。
それどころか、
「これはアリスの、これはシロの。」
との声かけで、私の眼が届いてる範囲では、それぞれが領分をきちんと守る。
まぁ犬と猫の違いがあるのかもしれないけれど、一度原著論文を見てみたい気がしている。

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学一般