2013年9月の上旬に、大阪大学・中の島センターで、「極端気象」のシンポジュームが開催され、私は雷放電の話題を提供する役を仰せつかっていた。だからそのシンポジュームに出席し、それから二、三日後の9月6日に関西空港を発って、シンガポールに向かった。関西空港発の深夜便で、シンガポール到着は午前4時半頃であった。
何度かシンガポールを訪れているとはいえ、64歳という年寄りの一人旅、現地の会社に到着時刻を知らせたら
「タクシーを予約しておきますから、それでホテルまで移動してください。」
とのこと。
「おいおい、年寄りの一人旅やで。ちょっと薄情な待遇やなぁ!」
の印象はぬぐえなかったものの、
「まぁなんとかできるやろう。」
と割り切ることにした。このあたりが、天性の楽天主義の有難いところだろうか。
さて深夜便は遅れることもなく、シンガポールに到着。通関を終えたら見知らぬ男から、
「河崎様ですか?お迎えを仰せつかっています。」
と声をかけられ、空港近くのカプリというホテルまで送ってもらった。
そして別れ際に
「明日10時頃、会社からお迎えが参上すると聞いています。」
との伝言を貰った。
ホテルにチャックインしたのが、午前五時半頃だったろう。この時刻のシンガポールは日の出前で、まだ真っ暗で、取り敢えずシャワーを浴びて横になったけれど、いつもの様に飛んでいる間は眠っているので、ベッドでは眠ることはなかった。そして約束の時刻に、現地法人の社長が自ら迎えに来てくれたので、これまた驚き。
「ホーカーで、コーヒでも飲んで会社に案内するよ。」
と告げられた。

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