神無月朔日
2013年9月3日、4日と極端気象のシンポジュームが、阪大中之島センターで開催され、そこでも私はUltimate Lightning Monitoringの講演をした。ただどのように配慮して発表内容を準備しても、多くの参加者には古典的な「雷放電位置標定装置」との差別化はできないようで、歯痒い思いをしながらの講演であった。
そして翌日夕方、私はシンガポールに向けて、関西空港を出発した。
9月6日、私は社長のアンドリューさんに連れられて、会社に出向いた。アンドリューさんは、私達の研究室で開発した、VHF干渉計とLF放電路可視化装置を独占的に販売したいとおっしゃった。私は
「両方とも、研究用のシステムですから、販売するにはもっとロバストにしなくてはいけません。そのためには親会社の投資がなくてはかないません。実務担当者のUさんのおっしゃる数億円は必要ないですが、少なくとも数千万円必要です。研究科長も聞いていらっしゃって、マッチングファンド形式もありということです。」
と、正直に申し上げた。アンドリューさんからは
「投資の件は、親会社に伝えます。」
との回答で、私はカプリというホテルに泊まりながら、当面住む住宅を探すことにした。

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