正月晦日
2023年の一月は、行くの通り、あっという間に終わってしまった。
今日の話題は、新聞の記事から。
奈良の鹿(天然記念物)が、紀伊半島東部や西部の鹿とは異なっているらしいことが、DNA判定で確かめられたという科学論文が公表されたという。分かれ始めたのが、6世紀中頃らしく、言い換えれば春日大社創建の頃とあって、論文の著者達が
「歴史との一致に驚かされる!」
と、述べていらっしゃるという。なんとも壮大なロマンを感じる科学論文の内容で、奈良公園で「鹿のせんべい」を強請って、しきりに頭を上下させる鹿達を思い出し、微笑みがこぼれてしまう。奈良市にあって天然記念物だけに、捕獲はき禁じられているので一時は増えすぎて、奈良公園の芝生や木の芽が食べ尽くされるという被害があったと聞く。最近はどうなっているのかは知らないけれど、市境を超えて天理に移動して来る鹿は捕獲しても良いとのこと、ジビエ料理の材料にもなったそうだ。神の使いである天然記念物を食するなんぞ、罰当たりもいいところである。ただこの捕獲が、紀伊半島東部や西部の鹿達との交流を少なくさせたのかと、勝手に思案を巡らしている。

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