2023年04月30日

富士山を見て

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
卯月晦

戦火のスーダンから脱出して、専用機で帰国された方のコメントが眼にとまった。
「富士山が見えたときは、涙が出た。」
と語っておられて、さもありなんと思う。
古い話ながら、この爺が足掛け三か月中国で過ごして、大阪空港に戻った時、大阪城を見て眼がしらを抑えたのを思い出す。当時私は爺ではなくまだ39歳、1988年7月から9月にかけてのこと、そして帰国したのは9月初旬である。滞在中の前半は、中部大学のSさんと一緒だったから、解放前の中国と言えども、寂しいなんぞといった気持ちは全くなかったけれど、彼が一足先に日本に帰り、私は中国科学院のスタッフと陸路汽車で蘭州まで行き、おおよそ一か月その蘭州で過ごした。さすがにこの時は、40歳前で気が張っていたとはいえ、心細いこともそれなりにあった。解放前の中国、英語を話すのは限られた人数で、一緒に実験に参加した中国の学生さんでも、意思の疎通に不便を感じなかったのは、今岐阜大の教授になっているWさんと中国の大気電気学のリーダーであるQさんの二人ぐらい。35年近い時を経て、中国の今日には驚かされるばかりである。
ちなみに有難かったのは、日が暮れると週に一二回街角にイングリッシュコーナーという自然発生的な集会が発生して、あれこれ話すことが出来た点であったろうか。そこでは英語以外は離さないという決まりがあり、中国人の前向きな姿勢に感心するとともに、勢いを感じ、世話をしてくれている若い学生さん達に
「中国はすぐにすごい国になるよ!」
と申し上げたことを覚えている。彼らは信じようとはしなかったが、10年余りで世界第二位の経済力を持つ国に成長したことは、皆様ご存じの通りである。
話題がすっかり変わってしまったけれど、富士山を見て目を潤ませた同胞の気持ち、大いに分かると申し上げたかっただけだったのに・・・。

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 12:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 時の話題

2023年04月29日

友人の来星

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
昭和の日 
今では遠くなってしまった昭和の「天皇誕生日」。

鯛はバンコク在住の友人(?)、正確には後輩のMさんからメッセージが届いた。
五月の連休中(と言ってもシンガポールは5月1日のメーデー以外はカレンダー通りだが)数日は、シンガポールに滞在という。よく聞けばNUSで開催される国際会議に出席、発表もなさる由。COVID19が流行する数年前にバンコクを訪れた際以来だから、少なく見積もっても5〜6年はお会いしていない。頂いたメッセージには
「会いませんか?」
とあったし、再会を喜び合いたい気持ちでいっぱい。
早速快諾のメッセージを返し、2日か3日の夜に会うことにした。
よくよく考えれば、Mさんと同じ学部出身者がNUSで教鞭をとっている筈で、声がけしてみようと考えている。
世間は思いのほか狭いものだから、意外と知り合いだったりして、それこそ身に阪大同窓会にでもなれば・・・。

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活

2023年04月28日

ワンコにトンカツ

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
明日から日本では、ゴールデンウィーク。
一般的には4月29日から5月7日までの九連休が多いのだろうなぁ。


アリス第2子のメルちゃんの飼い主さんから、メッセージが届いた。
お子様が落としたトンカツを拾い上げ、容易には離さなかったようだ。それでも家族総がかりで、どうにかメルちゃんの獲物を取り上げることには成功なさったようで、やれやれといったところだろう。脂分いっぱいのトンカツにソースがかかっていて、メルちゃんにしてみればこの上もなく残念だったろう。ただワンコは一度味を覚えてしまうと、要求がエスカレートするので、取り上げたのは正解。メルちゃんにしてみれば、咥えただけで味見とまではいかなかったものと願っている。
ちなみに我が家のアリス、バナナとリンゴの味を覚えていて、我々が食べだすと狂気乱舞といった具合。アリスが鶏のから揚げを盗み食いした時には、きつめに叱って教えたからか、あるいは味が好みでなかったからか、その後は興味を示さない。一方シロは現在までのところ、変わった味の食べ物には興味を示さない。もともと食べることには比較的淡白な性格で、飼い主としては幸いしている。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2023年04月27日

ゼレンスキーの電話

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
しばらくぶりに、ウクライナの戦争の話題。
ゼレンスキーウクライナ大統領が、中国の習近平主席に電話連絡をして
「ロシアへの、武器の供与をやめるように!」
と、要請したという。
ロシアの侵攻は絶対許せない暴挙であることは何度もこの場で強調している。
しかし一方、欧米に戦車やミサイルなどの武器を供与してもらって、とことん戦うという姿勢は、この爺には納得できない。
「軍備で抵抗しなければ、ロシアにやりたい放題される!」
という意見もあろうが、そうならないための外交努力がある筈。
必要最小限の防御で抵抗するなら、世界中の国々の後押しも得られる。
「それは理想論過ぎる。」
というなかれ。国際間の平和は、理想論で議論しなければ、意味がない、というのが爺の持論なのである。
今回のゼレンスキー大統領の要請、習近平主席がどのように対応するかは興味深いところながら、多分何も変わらないどころか、プーチン大統領にしてみれば
「余計なことをしやがって!」
と、さらに火に油にならないかと心配もちょっぴり。
ともかくウクライナの侵攻をやめて、平和のための話し合いをしてほしいものだ。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 時の話題

2023年04月26日

シロの受難 2

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
実は、シロの受難、その後も起こった。
マイロー事件の後、私達は、いつものドッグランに出かけた。
夕方だったこともあり、ドッグランには数匹のワンコ達が遊んでいた。
我が家のアリス、シロは中型犬には安全距離を保ちながら、時々吠え立てていた。
以前に出会ったことのあるシベリアンハスキーやプードルとは、クンクンと匂ったり匂われたりしながら時を過ごしていた。シベリアンハスキーの飼い主さんには、アリスもシロもなついた模様で、それなりに穏やかなドッグランとなりそうであった。
帰り際になって、その飼い主さん
「乾燥チキンを上げていいか?」
と尋ねてくれ、
「ああ、チキンは大好きですよ。」
と返すと、手提げ袋から四切れを取り出し、ご自分の犬、プードル、アリス、シロにさしだ出した。食いしん坊のアリスは、何のためらいもなくごちそうになったが、シロはむしろ遠ざかる雰囲気である。ほどなくシベリアンハスキーは自分の分を平らげて、シロに差し出されているチキンに興味を示しだした。飼い主さんは
「お前さんは、自分の分を食べただろう!」
と諭しながら、何度もシロに差し出してくれた、その間にもシベリアンハスキーは、差し出されているチキンに近づいたが、飼い主さんは諦めることなくシベリアンハスキーを制し、やっとのことでシロに食べさしてくれた。
やがてシロも食べ終わり、私はお礼を申し上げていたら、シベリアンハスキーが急にシロにとびかかった。不意を突かれたシロは逃げ出すこともできず、キャンキャンと悲鳴を上げるだけ。普通降参の意思表示をすると攻撃をやめるはずなのに、執拗にシロをいたぶっている。見かねて飼い主さんが身を挺して二匹を引き分けたけれど、シベリアンハスキーの怒りはしばらく収まらなかった。
「私の飼い主のえさを、どうしてちびのお前がもらうのだ!」
といった雰囲気である。まぁいうならジェラシーかもしれない。
いやはやワンコの嫉妬も、侮れない。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 14:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2023年04月25日

シロの受難 1

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
我が家に、アリス(母犬)とシロ(娘犬)の二匹のトイプードルの居ることは、何度か紹介している。そしてこの二匹の臆病なことも、紹介してきた。とりわけアリスは、自身が犬族のくせに、他の犬を怖がる。唯一例外は同じトイプードルのティンティンという牡犬で、相性が良かったのだろう会った瞬間仲良くなり、一年後には四匹の仔犬をもうけ、そのうちの一匹がシロなのである。このシロも母からの遺伝なのだろう、臆病者である。ただ母と違うところは、恐怖で固まってしまったふりをしつつ、相手のすきを見て攻撃、さっさと逃げる点であろうか。アリスもシロもかけっこには自信があるようだし、実際走るのも速く、ボクシングでいうヒットアンドアウエイ作戦をとっているのかも知れない。ただ攻撃といっても甘噛みに近いものだから、飼い主の立場ながら、罪のない攻撃であろうと勝手な理解している。
話は変わるが同じマンションに、マイロウ(日本でいうミロという飲み物からとった名らしい)というブルドッグが居る。正真正銘のブルドッグで、ともかく大きい。当然我が家の二匹は、このマイロウが苦手である。アリスは三、四メートル以上は近づかないし、それを安全距離と考えているきらいはある。普通はのそのそと歩く程度ながら、存外走ると速い。そのマイロウ、我が家の二匹に背後から近づいた。特に悪意があったわけではなく、マンションの芝生広場で二匹を遊ばせていたら、マイロウが建屋から出てきて、偶然そうなってしまったのである。アリスは直ぐに接近を気付き、吠えながら安全距離まで逃げてマイロウから眼を離さない。逃げ遅れたシロは固まってしまって、動ごけない。以前はこういう状況だとお漏らしをしたけれど、さすがに生後18か月の成犬に近いだけにそれはない。犬族の習性だろう、マイロウはシロのあちこちの匂いを嗅いで回る。シロはあらぬ方を眺めて固まり続けている。そのマイロウ、シロの鼻先に自分の鼻をつけ臭いを嗅ごうとした瞬間、シロは待ってましたとばかりに鼻に噛みつき素早く身を翻して逃げた。ただマイロウの反撃はそれ以上に速く、マイロウに飛びつかれ、お返しに耳を甘噛みされ、キャンキャンと哀れな鳴き声をあげていた。降参の態度と理解したのだろうマイロウはシロを開放し、シロはアリスのところまで鳴きながら逃げて行った。
(この稿続く)

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 13:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2023年04月24日

シンガポール観光バス 3

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
蘭園の温室ならぬ「冷室」は結構楽しめた。
先週客人を案内した時には
「シンガポールが賓客を、この蘭園に招待して女性の客には名前を付けて来園の記念とすると聞いています。」
と、教えてくださった。
「我が国の現在の皇后さまも訪問されています。」
という事で、客人はその名前の付いた蘭を見たかったのかもしれないが、天邪鬼爺にはそんなことより、珍しい蘭の数々の方が興味深かった。
結構時間が過ぎてしまった、バスの乗り場に行って次のバスをとも考えたのだが、療養中の家人いささか疲れたようなので、そのまま帰ることにした。乗り場にはドイツからのご夫婦がおられ、あれこれ話していたらバスがやって来た。ドイツ人御夫婦は私達も当然乗るものと思っておられたのか、
「乗りません。ちょっと別件が。」
と伝え、またの機会に会いましょうとそれこそ一期一会となってしまった。
残念ながらお名前を尋ねなかったし、私達も尋ねられることがなかった。

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 11:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活

2023年04月23日

シンガポール遊覧バス 2

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
シンガポール植物園の中に国立蘭園がある。
蘭園は有料、とはいうもののシニア料金があって在住者はIDカードを示せば1ドル、旅行者はパスポート提示で3ドルだから、いやはや高齢者には優しい。その蘭園には温室ならぬ冷室があって、温度は20度前後だろうホッとできる涼しさである。実は客人を案内した折、
「なんでこんな冷室があるんやろ?」
と不思議に思い、
「もう一度訪ねて確かめたい!」
と考えたのが。今回の再訪の理由でもある。
前回は夕立があって小一時間雨宿りを強いられ、蘭園はそれこそ駆け足で見て回ったのである。そして私の疑問はすぐ解決、蘭圓の入り口に
「海抜1500mの環境(温度、湿度)で、蘭の生育しやすい環境を実現している。」
と書かれていて、
「なるほど、熱帯地方の常春なんだ!」
と、合点した次第。日本のような中緯度なら海抜1500mは、夏は快適ながら冬には厳寒にもなるが、赤道帯なら海抜1500mは常春に違いない。
30年前のロケット誘雷実験、海抜1000m程度の茶畑を選んだ理由もそのあたりにあったことを思い出した。
(この稿続く)
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 12:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活

2023年04月22日

シンガポール遊覧バス 1

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
シンガポールは、ラマダン明けの休日。
そこで昨日は、家人とシンガポール市内観光バスに乗った。
「移住」してほぼ10年、初めての遊覧バスである。
遊覧とはいえ、市内の主だったところを一時間で回るコースと、古い社寺を一時間で回るコースの二系統。この遊覧バス、乗り降りが自由になっていて、興味が持てそうな場所で降りて見学、次にやって来るバスに乗ってまた移動というルールになっている。つまり先に述べた「一時間」は、乗っていれば出発点に一時間で戻るという仕掛けになっているという意味である。10年にして初めて遊覧バスに乗る気になったのは、先週日本からの「お客」を案内して乗ってみたら、まぁそれなりに楽しかったからで、病気明け半療養中の家人の気分転換にでもと考えた次第。
乗り場は、市内有数の大きさのサンテックシティというモールにあり(コンベンションセンターもあり、かなり大規模な国際会議もできる。実際数年前に愛弟子のYS君がここに国際会議にやってきて、再会を楽しんでいる)、我が家からはバス、MRTを乗り継ぎ小一時間である。それにこの遊覧バス50分毎に出ているので、思い立って出かけても十分に利用できる仕組みとなっている。また団体客の利用が多いので、二三人ならどれにでも乗れる。大いに使い勝手がよろしい。というわけで2時前にバスに乗り込み、4分3周したころ、シンガポール植物園。我々は下車し、軽いランチの後、蘭のコーナーを訪れた。
(この稿続く)

lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活

2023年04月21日

シンガポールの風 12

⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
ラマダン(断食月)があけた。
ラマダンのことを初めて知ったのは、1990年代の初頭。
インドネシアでのロケット誘雷実験中であった。名古屋工業大学のNKさんが、イスラム教に詳しくて、いろいろ教えてくださったように覚えている。日の出から日没まで、ラマダン期間中は食事をとらない、水も飲まないという断食。あの頃は、われわれ日本人だけが昼食をするので、実験に参加しているインドネシア人に方々に対して、何やら申し訳なさを感じたものだ。
そして次のラマダンとの出会いは、E-JUSTに二年関わったアレキサンドリア、2010−2012年のこと。近所の友人家庭が、ラマダン明けのBreakfastを一緒にと誘ってくださった。今度は逆に、夕食(我々にとって)で大いに盛り上がるBreakfastには附いて行き難いような何かを感じた。
そして2013年にシンガポールにやって来てからは、毎年ラマダンを経験していることになる。一緒に働いている同僚の中には敬虔なイスラム教徒がいて、イスラム教の新しい面を教えられた気がしている。
ちなみに昨日の夕方日没の二三時間前から、家の近くの高速道路は大渋滞の様相であった。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活