2023年05月05日

Ultimate Interferometer

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しばらく専門の話題を提供したい。
我々大阪大学の雷放電研究グループ(Lightning Research Group of Osaka University: LRGOU)が、おおよそ30年の年月をかけて開発してきた、雷放電路可視化装置(VHF Broadband Lightning Channel Imager: VHF LCI)に関してである。ただその源流は、大阪大学工学部の通信工学科で、電磁界理論の研究で工学博士の学位を取得した1970年代にまで遡ることになるので、かれこれ半世紀に及ぶという事になろうか。
1979年春、私は名古屋大学空電研究所(愛知県豊川市)に助手の席を得て赴任した。本来人工電磁雑音の研究をするという事で、採用されてのだが、研究所ほとんどの部門が、自然由来の電波観測を目的としていたこともあって、私は少しずつ研究対象を移しながら、際やがて雷放電の研究に軸足を置くことになった。そして最初に関わったのが、雷撃電流速度の測定で、これは複数の受光素子を並列に配置し、複数の高度からの雷撃電流に伴う発光を受信し、その時間差から速度を推定しようとするものであった。やり始めた頃、フロリダグループのJordan氏がストリークカメラで撮影されたフィルム上のアナログ信号をディジタル化し、記憶に間違いなければ、異なる10高度の発光信号としてJGRに発表していた。ただその内容を見て、電流パルスに比例するであろう光信号が、進行に伴って変形しており、電磁界理論で学んだ「分散性媒質内の電磁パルス伝搬」を強く意識した。

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posted by zen at 10:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷の研究