2023年05月11日

Ultimate Interferometer 7

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我々の「VHF波帯広帯域ディジタル干渉計」のほかに、VHF波帯の時間差法で電磁パルスの放射位置を推定するLMA(Lightning Mapping Array)がある。ニューメキシコのグループが開発した装置で、実に綺麗に放電路を可視化でき、残念ながら我々の装置は、きれいな放電路の再現という点において、明らかに見劣りをする。
ただVHFのこの分野の大先輩プロクターの報告によれば、
「雷放電に伴って放射されるVHF波パルスには、バースト状のパルスと、孤立したパルスがあり、バースト状パルス波の位置推定は、時間差法では不可能である。」
と結論している。
プロクターの結論をよりどころに、我々は干渉計に正確にはディジタル干渉計に拘った。
実際北陸の冬季の雷活動は、1970年代初頭名古屋大学空電研究所の観測報告以降、世界中の来本殿研究者達から注目されるようになったのだが、先に述べたバースト状のVHF放射が、北陸冬季の正極性落雷の際によく観測されることもあって、
「これをきちんと解明してこそ!」
の願いもあっての拘りなのであった。
昨日述べた「双方向性リーダー」の進展は、LMAやLF時間差法装置でもどうにか可視化できるけれど、完全な形でというには、程遠いというのが身びいきもあっての私の実感である。
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posted by zen at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷の研究