マラッカの街では、モスリムの国らしくアザーンが流れて来る。
朝昼夕とお祈りの時間、一日五回。
ただ日没の時のアザーンは、この天邪鬼爺の気持ちを萎えさせる。早い話、私はアザーンが好きにはなれない。
生まれて初めて聞いたアザーンは1989年、インドネシアバンドン郊外のチアター村であったから35年も昔のことである。名古屋大学グループのロケット誘雷実験を、赤道帯で成功させて、
「最低緯度の誘雷記録を!」
という目論見であった。赤道帯だけに緯度はゼロ、永久に破られることはない!
ただその年はいろいろ不都合があって実験はうまくいかず、成功は次の年(1990年)のボゴール郊外のプンチャ峠の実験まで待たねばならなかった。当然この年も流れて来るアザーンには、閉口した。
ちなみに、昨晩も、その前の晩もアザーンの流れるころに、花火の音も聞こえてきた。こちらは中華正月の名残なんだろう。モスリムのアザーンと中華正月の羽目を外した騒ぎ、不思議な組み合わせである。
そして今朝は夜明け時のアザーン、6時半頃目を覚まされた。

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