2024年09月17日

バンコックの風 2

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本日は、中秋の名月 Happy full moon

昨夕、愛弟子のA君がホテルまで会いに来てくれた。
A君は文部省の奨学金を得て、1990年代半ばから2000年まで大阪大学に在籍し、工学博士となられたタイ人である。彼が博士号を得るのと私が教授に昇進したのとは多分同じ頃で、その頃付き合いのあった愛知県の碍子会社に就職の世話をした。ところが二年後に退社して帰国したと、その会社の担当者から報告を受け、私個人としては忸怩たる気持ちになったのは事実である。
その後私は定年退職後、シンガポールにやって来てからはお互いの連絡も復活、昨日で確か四度目のランデブーである。四度目にして初めて退社したわけを尋ねたところ
「ガールフレンドがタイに帰ってしまって、寂しかったんですかねぇ。会社では英語も堪能という事で、何度かアメリカ出張もさせてもらったのですが・・・。親しい友達もいなかったし。」
としみじみ語ってくれた。
ただ帰国してから数年は、タイの会社で職を得ていたらしいが、その後京都にある日本の大企業のタイ支社に職を得て、
「FA機器の販売に関わってます。」
との事、よくよく尋ねれば支社には150名位ほどの従業員がいて、支社長に続く事業部長との事であった。年齢も49歳という事だし、
「次は支社長かな?」
と尋ねたら、恥ずかしそうに
「もう少しかかります。」
と返って来た。
「じゃあ僕は、あなたが支社長になるまで頑張るから。」
と励まして別れた。
久しぶりに、弟子の「坂の上の雲」を目指す姿に、感動を覚えていた。ちなみに彼の日本語は、変わらず堪能であった。

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posted by zen at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外生活