イスラム国家は、密告文化の国とよく言われる。
シンガポールそのものは、イスラム国家ではないが、マレー連邦から独立した国家だけに、大凡10分の1の国民が、モスリム(イスラム教信者)であるとの統計がある。だからというわけでもなかろうが、この国には確かに「密告」という慣習があるらしい。個人的にはこの手の「都市伝説」なんぞは、信じてはいなかった。しかし昨日PIEにかかる歩道橋で見かけた光景に、ある意味ぎょっとしてしまった。ちなみにPIEはシンガポールの幹線高速道路の一つで、ほぼ東西にシンガポール島を貫いている道路である。朝夕通勤時の渋滞は眼に余るときもあるが、この国にとって重要な道路であることは紛れもない。
さて昨日見かけた光景である。
一人の男性が、歩道橋の上からビデオカメラで熱心に、走り去る乗用車を撮影しているのである。実はシンガポールでは数か月前から、後部座席の利用者もシートベルトが義務付けられるようになり、とりわけタクシーの利用者をも厳しく取り締まるとの通達があった。利用者が違反している場合には、運転手及び乗客の双方から罰金を徴収というお達しで、あのビデオ撮影者はもしかして、違反者の摘発を狙っているのではと考えた次第。
はてさて。

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