わいらは太平洋戦争終了後の生まれで、俗にいう団塊の世代や。
その団塊の世代の小学生、中学生時代は、アメリカ合衆国の進駐軍が、日本を統治して俗にいう民主主義国家に変えやった直後やった。ほんでアメリカに反発してやる教員の何人かは、共産主義がええと信じてはって、わいらに共産主義のええとこを強調しはった。
ちょうど第一次日米安保の議論が盛んで、樺美智子さんが不幸にも命を落とされた頃や。
わいらは意味もわからんと
「安保反対！・・安保反対！」
ちゅうて小学校の校庭を走り回っとったかな。
せやからなんも判らんなりに、
「共産主義、共産国家は理想！」
と信じとったんや。在日朝鮮人の多くが、半島に帰りやったんもその頃や。
せやけど歴史が、
「共産主義は理想過ぎて、結局立ちいかん！」
ことを証明しよった。
それは1980年代のソ連崩壊や、中国の経済開放やと、わいは理解しとるで。
わいも30代後半頃から、新左翼シンパの理念を捨て始めたもんや。
昔の仲間が
「なんや善さんテンコウしたんか？」
ちゅうて批難しやったけど、
「テンコウなんかしてないで。ちゅうても２０歳の理想と、４０歳の理想はちやうんやで！」
と切り返したもんや。
なんや話は妙な方向に進んでしもうたけど、わいは今でも本音で平等ちゃう日米安全保障条約には反対やで！
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