奈良県の中高一貫の学校のグラウンドで、クラブ活動中の学生が被雷したという。
奈良県下に「雷注意報」が出ていたようながら、被雷当時は雷鳴などもなく雨が降り出したと思ったら、いきなりドンと来たらしい。グラウンドには114名の中高生がいたらしいが、犠牲になったのは6名で、うち2名が依然として意識不明との事。
大気電気学に長く関わってきたへっぽこ研究者ながら
「良くまぁ6名の被雷ですんだものだ!」
と、被雷しなかった108名に対してはその運の良さを思えてならない。
以前北海道(多分)だったかな、放牧中の牛が被雷し40頭あまりが一度に亡くなったいう痛ましい事故があった。牛は雷鳴がなると怖いものだから、仲間同士体を寄せ合う習性があり、それゆえの大事故。今回の場合いきなりの落雷だったようだから、体を寄せ合う暇もなかったというのが実際のところであろうか。
そもそも論ながら雷活動に対しては、現時点では「警報」を出すことは技術的には困難で、気象庁の出しうるのは「注意報」が精一杯のところ。だから「注意報」が出るたびに避難していたのでは、我々の生活が立ち行かないことになる。一方この「注意報」を無視していたのでは、いつ何時今回のような事態に遭遇するかも知れず、このあたりの匙加減は非常に難しい。野外活動の際の指導者・引率者、例えば小中高の先生方には責任がついて回る。かといって「熱ものに懲りてなます吹く」様にならないでと期待するばかりである。

クリックして投票を!