2018年10月13日

大学人の研究費2

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科学研究費の申請は12月初旬、採択の可否が知らされるのが次の年の4月初め。といっても大学の事務局の締め切りはさらに一カ月強早くて、10月下旬である。いずれにしても、申請書を仕上げて、採否の結果の出るまでは、針の筵状態に近い。ただ通常は三年から四年の計画で申請するので、一度採択されると引き続いての二三年は、精神的には楽である。
ところで昨日書いた1990年代終わりの頃の科学技術会議の答申がきっかけとなって、2000年代当初には、言うなら「世界に有用する大学を目指す!」だとか、「世界トップの教育を目指す!」とかいった超大型の競争的資金が組まれ、我々も当然応募することになった。ただ科学研究補助金制度とは違い、より大規模なグループを作って、さらに時には大学間の組織を作って応募することとなった。だから組織作り、申請書作成と一二ヶ月は忙殺されることになり、科学研究補助金の申請と併せれば、一年の三分の一近くが「浪費」されてしまうのであった。科学研究補助金はともかく、他のもう二つは採択されなければ大学の価値が下がることになるし、採択されればされたで資金を執行せねばならず、そうなるといくつかの研究室若手スタッフがますます多忙になるというジレンマに悩まされ、獲得するも地獄、獲得しないも地獄と言いう有様だったのである。その頃私は、専攻長を都合5年間も仰せつかり、
「雷の研究なんぞ古い!」
というそしりを受けながら、学科の本流である情報通信や半導体物性の「超大型競争的資金」の獲得に奔走・執行の羽目となったのである。
私自身はもはや教授となっていたからいいようなものの、若手の助教、助教授の方々には本当に良かったのか、悪かったのか、研究者として成長してゆくという意味からは、私は肯定的には考えていなかった。そしてそれは今でも同じなのである。
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posted by zen at 19:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 私の主張
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