2019年08月17日

正のリーダと負のリーダ

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久しぶりに雷放電の話題である。
電荷には正と負のあることはよく知られている。
いや正確に言うと、正の電荷存在しないので、負電荷が何らかの理由で持ち去られ、電気的に正となっていることを、慣例上正の電荷と呼んでいる。雷放電物理の場合、微視的な観点ではなく、巨視的な立場に立って議論するのが普通で、以後便宜上正の電荷、負の電荷という記述で話を進める。
雷雲は、これまた大雑把に言って、正と負に分極した状態にあり、−10度の高度付近に負電荷領域が、それより高度の高い気温の低い位置に正電荷領域のあることが知られている。そして負電荷も正電荷も落雷を引き起こすことも、今日ではよく知られている。確かに高度の低い負電荷の落雷の方が圧倒的に多く、季節や地域に依存するけれど5倍から10倍負電荷の落雷の方が多いのである。
実はこの爺は雷放電に関わるようになった初期のころから、落雷に至る負のリーダや正のリーダの違いを明らかにするための、観測的研究に携わってきた。光学的な測定が最初、その後電波計測へと手段は変わってきたけれど、正の放電と負の放電の違いを解明したいいまだに取り組んでいるのだから、進歩がないと自嘲義気である。まぁ定性的にはあれこれ知見も増やしているので、そう卑下するほどのこともないという慰めの言葉も、腹の中に在ることは在る。
実は1988年夏、私は解放前の中国で三か月弱過ごした。その時の講演の内容が光学的に測った、正負リーダーの相違であったと記憶している。その折中国科学院蘭州高原大気研究所のW先生が、
「巨視的立場からだと差がない筈。理論的にどう解釈できるのだ?」
と、熱心に議論してくれた。
そんなことをふっと思い出していたのは、先日シンガポールにやってきた弟子のY君が、最近の論文を送ってくれて、早速読ませてもらったからかもしれない。
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posted by zen at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷の研究
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