いずれにいしても、状況証拠では科学にはならない。
なんとしても正のブレークダウンを可視化したい。ただ単極性のリーダ進展の観測から、放射されるVHF波の電波強度が、負の方が正より20dB強いことが明らかになった。早い話、負の方が正より10倍も強いのである。都合の悪いことに、これらがほとんど同時に放射されているので、負からの放射波が正からの放射波を完全にマスクしており
「これやったら見える筈ないやんか!」
と気付かされたのである。
「同時言うても、少しは差もあるやろうから、思い切って広帯域受信したらどうやろう!」
と考えた。広帯域受信なら、多分マイクロ秒程度の差程度なら見えるんちゃうか?」
と考えた。さらに1990年代も半ばとなってデジタル干渉計の実施がパソコンなどでも簡単にできる時代となっていたので、現実的だと考えた次第。それに広帯域受信だと、煩雑な受信機の設計は必要ない。設計が必要ないということは、メンテナンスも必要なしということで、装置としては随分と簡単になるのである。
ただ依然として、信号でトリガをかけて観測を実施するという、ディジタル信号処理の基本から抜け出せずにいたのが、とんだ考え違いだったと言ことになるのだが、それはまた明日にでも。

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