歩いて15分程度のモールまで、昼過ぎ買い物に出かけた。
プリンターのインクと用紙を買い求め、モールの外に出ると、空模様が何やら不気味である。来たときはカンカン照りで、雨なんてとても考えられなかったというのに。
「自宅に着くまでは、雨も降るまい!」
と、気楽に考えて歩き始めた途端、遠くから雷鳴が聞こえた。何せ買い物の一つは印刷用紙、雨に遭うとたまったものじゃぁない。
いきおい早足となる。
ところが5分ほど歩いたところで、ぽつりと来た。
速足で歩いたおかげで、ほぼ中間地点まで来ているが、このあたりの夕立は、ぽつりぽつりの後一気に来ることが多い。店で渡されたプラスチックバッグの口をしっかりと締め、ひたすら歩く。運のよいことにといおうか、ぽつりぽつりが続いている。そしてマンションのいる口まで10m余りとなったとき、ざざっと来た。丁度その時
「河崎さん、傘は持っていないの?」
と入り口のセキュリティガードが、後ろから傘を差しだしてくれた。大仰なようながら、地獄に仏とはこのことか。運のよいことに買い求めた印刷用紙は雨に遭うこともなく、無事に自宅に到着。それにしても雷鳴から10分弱で降水盛んとは、常日頃の主張と矛盾なく、めでたしめでたしといったところであろうか。

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