2020年02月13日

思い出話 23

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Y君とその人のことを、一度も話したことはなかったけれど
「おっ善さん、H君の姉ちゃんいてらしょ。一緒に踊って来いよ。」
と切り出してきた。なぜY 君が私の淡い恋心を知っているのか不思議な気がしたが、多分Hちゃんから聞いたんだろうと、一人合点した。
「もう一時間ほど、他所の踊り場見てくらぁ。」
と言って、いそいそと暗闇に消えていった。
私はその場に佇んでどうしようかと迷っていたら、輪の中の彼女が私に気付いて小さく手招きをした。それをきっかけに私は輪の中に入って、その人の前に入って踊った。輪の中に入った頃は、普通に踊っていたが、4,5分してわざと180度回転し、その人と向かい合う形になり、踊りながら話した。時々はまとまな方向を向いて踊り続けたので、外で踊りの輪を見ている人にも、踊りの輪の中の人にも、あまり目立たないのだろうと、勝手に理解していた。実際江州音頭が、私達の会話をうまい具合に隠してくれていた。
毎日の出勤は今までと同じこと、月初めの一週間は相も変わらず早い電車に乗っていること、17夜は、翌日が仕事だが水間の踊り場で踊るつもりといったことを教えられ、私からは休み中午後はガスの配達を手伝っていること、たまには中学校の近くの市営プールに行って泳ぐこと、元の同級生は皆、社会人か大学生になってしまったので、本音で遊び相手の少なくなったことを話した。そして17夜は水間の踊り場で会うことと、9月最初の週にはまた難波までついて行こうかなといったことを話した。
「善一郎君は、お盆の間も大きな家で一人寝てるの?」
と尋ねられ、
「先祖が皆帰って来てるから、一人ちゃいますよ。」
と答えたら、本当やねぇといって笑っていた。それでも一時間近く踊っていただろうか、拡声器から聞こえる音頭の音が小さくなり
「12時を過ぎましたので、拡声器の音を下げます。お帰りなる方は、明日もまた8時ころから開始しますので、ぜひお越しください。今夜はあと一時間くらいつづけます。」
の放送があり、それを機に多くの踊り手が判ら離れた。私達も輪を離れ、その人は明日は踊り場には来ないことを私に告げて去って行った。そして気が付いたらY君が、踊り場の隅で私を見て笑っていた。
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posted by zen at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白
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