2020年10月21日

ディジタルの利便性

⇒⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!
多地点への同時落雷を、1986年に初めて気づいたときは、本当に衝撃的だった。
さらに衝撃的であったのは、TT助教授やNMさんが二人の技官と協力して築き上げてきた、電界変化形計(スローアンテナ、ファーストアンテナ)に何の痕跡も記録されていないことであった。ビデオ画面には、何本もの送電鉄塔から、上向きに伸びていく放電路が確かに映っているのに、それに伴う電磁波が放射されているという記録がないのである。TT助教授は例の感光紙への出力を何度も試みたが、結果は芳しくなかった。今から考えれば、100マイクロ秒の間に、上向き放電が複数始まるのだから、アナログ的な感光紙への出力で見極められる筈もなかった。私はAD変換器でデジタル化し、それを可能な限り時間軸を広げてみたら、かすかな振幅のパルスが複数個かろうじて記録されていた。そして
「放射電磁界の振幅が小さい。」
「極めて短時間の間に、いくつもの放電が開始しているらしい。」
ことが分かり、TT助教授やNMさんと議論を重ねた。
この頃になってようやくデジタル処理のありがたみが、二人にも理解され始めたようながら、因果関係をしっかりと確かめることはできなかった。つまるところ時間同期や、時間分解能が、この現象をしっかりと理解するのに、不十分だったということなのだろう。
ただ上向きに伸びていく放電は、多分正のリーダー(正のブレイクダウン)だろうことは、かすかな振幅から読み取ることができた。
私はこの頃から、正極正リーダー(ブレイクダウン)と負極性リーダー(ブレイクダウン)に興味を持ち、観測的に確かめる方法に傾倒していった。
lanking.gif
クリックして投票を!


posted by zen at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/188048225
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック