シンガポールに移り住んで、七年と一か月や。
今のマンションにはほぼ四年半、大家ちゅうかオーナーちゅうかは、シンガポールの航空会社のパイロットさんやと聞いてる。今までに会うたことは無いけど・・。その大家さん
「貸すなら日本の家族。清潔に使うから。」
ちゅうことで、貸してもうてるねん。わいの前に借りたんも日本人家族やって、大家さんは日本人贔屓なんや。
その日本人贔屓の大家さん、パイロットやってて羽振り良かったのに、今年の春ごろからのコロナ騒ぎで、搭乗機会が激減してなかなか生活も大変みたいや。パイロットさんが、住まい以外にマンション持つんは、バブル期の日本と一緒で、早い話利殖・投機目的なんや。せやから春の契約更改の時、
「仮にオーナーが変わっても、契約期間一杯住む権利は補償する。」
ちゅう一文つけたしたぁるんや。せやけど大家さんは、必死で買主探してるみたいや。さっきも言うたみたいに、新型コロナ禍の所為で給料激減やからやろうな。
ここんとこ毎週土曜日になったら、不動産屋はビューイングやちゅうて、買うてくれそうな家族を連れてきよる。大家の真剣なんは理解できるけど、不動産屋は
「この時期、投機で買う人、まずいません。自分達が住むために、値崩れしてるから買うことは有っても。だから河崎さんが住んでいたら、売れないですよ。」
と、冷ややかなんや。
「オーナーの言い値は、購入時価格より高くて、それだけでも売れませんよ。」
ちゅうおまけまで言いよる。
まぁわいは、どういうことになっても契約期間一杯は出ていく気は無いけどな。

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