大阪では、きのう大相撲春場所が決着した。
関脇の若隆景が、優勝決定戦で高安を土俵際の逆転勝利で破って優勝や。
新関脇での優勝は、あの双葉山以来ちゅうから86年振なんやと。
若隆景の所属する荒汐部屋は時津風一門やから、「双葉山」以来を強調したいのかもしれへん。それにや、若隆景は生粋位の日本人やよって、大相撲のご贔屓筋にはとりわけ喜ばしいんやろ。しょうもない贔屓の引き倒しとこの爺は思うけど、現実は
「日本の国技だから、日本人の活躍が!」
ちゅう意見を持ってる、大相撲ファンが多いんやろ。
ほんで思い出したんが、野茂投手が大リーグで活躍してた、1990年代後半の事や。
アメリカ人の友人家庭に招かれて、晩御飯をご馳走になった。
オクラホマのノーマンちゅう街や。
御主人は、旧ソ連のジョージアから1980年頃移民してきた、アメリカ人のマズールさんや。何かの話から、マズールさんがいきなり野茂投手の活躍を話し出したんやが、話が進むにつれて、奥さんがだんだん不機嫌になりやった。ほんで最後に
「野球は、アメリカで生まれたスポーツ。だから一番野球を知っているのは、アメリカ人。ロシア生まれのあなたに、野球の何が判るというの。あなたには野球を語る資格なんてない!」
とえらく手厳しく、さらに
「相撲は日本で生まれたのだから、日本人が詳しいの!」
と、取ってつけたように付け加えられた。あの頃大相撲では曙や武蔵丸が活躍してたっけ。
そして私は、「心の狭さ」は、洋の東西を問わないと実感したものである。

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