シンガポールの公共交通機関は、非常によくできている。タクシーも広い意味の公共交通機関だけれど、ここではバスと地下鉄(MRT)をさしている。何が良くできているかというと、代金は利用距離制なので、MRTからバスへの乗り換えも、その逆の場合も距離加算で料金が決まる点である。極端な話、バスであれMRTであれ最後の料金が零となることもあるので、利用する我々には非常なお得感が否めない。
そんな好印象の公共機関ながら、バス停に幻滅することが多い。ターミナルの場合、乗り降りは路線ごとに決まっているので、混雑は少ないが、これが街中のバス停となると混雑がはなはだしい。つまりバス停がいくつかの路線で共有されている場合、整列乗車は全くできないから。何台か続けてバス停に到着すると、自分の乗りたいバスめがけて乗客が右往左往することになり、順番待ちなんて全く無意味になるのである。
本来、礼儀は知っているが行儀は知らないという、中華系のシンガポール人であるから、整列乗車できない環境なのだから、我先にと殺到すること請け合い。よくできている筈の公共交通機関の弱点だろうと、皮肉屋の爺はいつも冷ややかに眺めている。

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