2022年05月27日

爺版・折々のことば 22

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雷に何度撃たれても、命に別状ないなんて特異体質があるわけないやん。高電圧に強い体質、ロボットや有るまいし。なんぼ視聴率の高い番組や言うても、その解説には出たないな。

私が現役の阪大教授だった頃、人気テレビ番組の取材を受けた。その際
「お隣の市、箕面市に特異体質の方がいらっしゃって、これまでの生涯に二三度直撃雷を受けられたそうです。雷の専門家として解説願えますか?」
ときりだされ、私の返答がこのことばである。それでも取材の担当者は
「実際しびれて気も失ったというので、落雷を受けたことは確実なんです。」
と食い下がった。この時私の頭をよぎったのは、「バカの壁」で一世風靡された養老孟さんで、研究室の学生に、ある宗教家の空中浮揚や水中での呼吸を、真剣に信じている学生が居て、大学教授という職業のむなしさを感じられたのか、退職されてしまったという話を思い出していた。
「わざわざ大阪まで来んでも、東京には電力中央研究所や東京大学の生産研に雷の専門家がいるから、そちらに行かれたら。」
と申し上げたら、
「箕面市の取材のついでです。」
とまたえらくドライなコメント。ともかく丁重にお引き取り願った。
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posted by zen at 11:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活
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