日銀総裁の不用意な発言が、社会問題化しあれこれ弁明というか、言い訳というかに苦労していらっしゃる。ただひたすら日本銀行券を増刷し、見かけ上の景気を上げることに腐心してきた、つけなんだろうと天邪鬼爺は冷ややかにとらえている。とはいえ、少子高齢化社会になったというのに、1970年代の右肩上がり経済を目指す日銀総裁の有り方は、本当に正しいのだろうかというのが、爺の素朴な疑問である。日本という国は、その言葉の特殊性もあって、移民を多く受け入れるといった政策は、必ずしも功を奏さない。だから実質の経済成長率が低くても、国民の多くが納得する有り方に変える必要があるのではないか。確かに選挙で国民からの支持を得るには、張子の虎であっても経済が成長していると錯覚させるのが手っ取り早いし、今の政権政党はまさにその戦略で、安定多数を得て長く政権を維持している。だから多くの現政権支持者には、
「いい加減に目を覚ましたら!」
とご助言申し上げたいというのが、天邪鬼爺の本音なのである。
こんな風に考えるようになったのは、10年以上も昔スイスを訪ね、
「実質の経済成長率が高くないというのに、この国のこの豊かさはどこから?」
と、考えさせられたからである。日本の偉い経済学者先生や指導者の皆さん、根本的に考え方を変えられては?

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