2022年06月17日

小学五年の夏 2

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DちゃんとYちゃんは、結局明るいうちには戻ってこなかった。
となると私は切り替えの早い方で
「まぁあした、DちゃんかYちゃんからもらえるやろう。」
とある意味開き直って、普段通りに振舞っていた。やがて夕飯の時刻となり、家族で食卓を囲んだ。7月の事ゆえ、窓は開け放ったままの夕食であったが、庭先を誰かが通った。私は内心困ったなぁと考えていたのだが、母の叔母(おばぁさん)が目ざとく見つけ、
「DちゃんとYちゃんやないか。こんなよさりに、何しに来たんや。」
と二人を咎めるように呼び掛けた。Dちゃんは高島屋の包み紙を差し出しながら
「善ちゃんに頼のまれたんで、これ買うてきたん。」
とうったえたら
「買うてきたちゅうて、大阪まで行ってきたんかいな?」
と返して、
「ほなお金払わなあかんなぁ、なんぼしたん?」
と続けた。
「善ちゃんからもろたで。これおつり。」
とDちゃんが差し出し、そして大騒ぎになった。
それ以後のことは全く私の記憶にはなく、温度計を渡されたのは高校生になった頃であったろうか。当然大金を小学五年生に自由にさせたらいけないという話し合いでもしたのだろう、母の貯金箱は私の自由にできなくなった。
ちなみに当時の2,000円は、今日なら20,000円以上だろうし、母の貯金箱には数万円は入っていたとおぼろげに覚えている。
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posted by zen at 13:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷人独白
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