いささか唐突な話題で恐縮ながら、修身の授業を彷彿とさせるかと懸念しつつ。
子供の頃、急いで外から帰ってきて靴などの履物を脱ぎっぱなしのままの状態にしておくと、大人達から戒められたものである。
「玄関先がきちんと片付けられていないと、泥棒に狙われやすい。だから履物はきちんと揃えて置いておくように。」
というのである。
それこそ耳にタコができるほど教えられたものだから、この歳になって訪ねて行った家の玄関先で履物が散らかっていると、何やら心がざわつく気がする。ところがここシンガポールでは、大概の家庭の玄関先、靴やサンダルが散らかっている。慣習の違いと言ってしまえばそれまでながら、天邪鬼爺の心のざわつきを抑えることができない。
ここシンガポールでの住まいは、日本風にいうならマンションで、シンガポール人のお向かいさんのドアとは2m弱。お互いに50p程の三和土があって、その上に靴やサンダルを脱ぐという習慣ながら、お向かいさんの三和土はいつも散らかっている。ついでにお隣さんもシンガポール人で、三和土はまぁ御同様。どちらも全く気になさってはいない。我が家のワンコたちはそんな散らかった履物が大好きで、最初の頃は咥えて我が家の三和土に運んできて収集していた。さすがにやめるようにしつけたので、このごろは持って来ることはないけれど、それでもにおいをかいで楽しんでいる風。ワンコ達は、私達人間の臭い不快感が大好きなようだ。玄関先で履物が散らかっていると、泥棒はともかくワンコの餌食になりますぞ。

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