最近「失われた三十年」というフレーズを見た。
1990年代後半には、バブル崩壊後「失われた十年」と言われていた。
やがて新しい世紀を迎え、ITバブルの崩壊やリーマンショックを経て2010年頃には「失われた二十年」であった。
そして民主党政権の後、自民党の一党独裁体制、故安倍首相の長期政権を経験した私達には、とうとう「失われた三十年」となってしまったようだ。
といった具合に評論家ぶってはいるものの、この体たらくは私達団塊の世代の不甲斐なさから来ているとは、自戒を込めての反省でもある。ただこのままだと「失われた四十年」となるかも知れず、大いに困ったものである。
つまるところ先進国だと優越感で東南アジア諸国とつきあってみたら
「それは全く、われわれ日本人の思い上がり!」
であることに気づく筈である。
いや気づかずにいたらそれこそ「失われた半世紀」を迎え、劣等国とはいないまでも結構な後進国に成り下がるに違いない。
そして日本人としては、それは困る。
だからV字復活はとても望むべくではないだろうから、現実を認識し地道に復興の道を模索する勇気を持たねば、21世紀後半には、それこそG8に何ぞ呼ばれなくなるかもしれない。(この稿続く)

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