ブログも20年近く続けていると、同じ話題を二度三度とあげていることがあるかも知れない。
それに74歳ともなれば、同じことをくどくど言うようにもなって来る。
そんな心配をしながら、今日は多分寺田虎彦さんの随筆で読んだ
「市電が遅れているときは、最初の市電はやり過ごして二番目に来たのに乗るとよい。」
といった内容についてである。今日でいう「待ち行列」の考え方で、通信工学といった概念のまだ生まれていなかったであろう時代に、さすが天才科学者と感心する。この爺も真似をして、ここシンガポールのバスの利用は、意識して二台目に乗り込むようにしている。
さすがにバス自体乗客も少なく、
「寺田先生の慧眼はすごい!」
と感心したのは、数年前ブログの内容で、その後
「寺田さんは観察を通じて、この結論を出したに違いない。自然科学者はこうではならない。」
と、考えるように至っている。
実際この爺は長く雷放電の観測的研究に携わっており、指導申し上げた学生さん達には
「観測データはみんなの物。データから何を読み取るかは、みんなで競争。」
と、お教えしてきたつもりである。そしてそのためには、直観力が大切で、
「感を磨くように。」
とも、折に触れ述べてきたつもりである
今また幸運にも、マレーシアの研究に参加する機会を得て、若い学生さん達を鼓舞して回らねばと考えている。

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