時間節約のため、東京出張は航空機を利用したことは述べた。原則大阪・東京間の出張は、新幹線の利用が原則で、航空機利用は制度席には違反であったが、もはや時効でもありいささか気楽な気分で披露している。それに会計法上は違反かも知れないが、道義的責任は十分に果たしている自信があるからでもある。
さて航空機に搭乗しての、この爺の特技である。
大阪・東京間の飛行時間は、一時間余りながらこの間離陸の前には寝落ちしており、着陸し目覚めるといった具合。ともかく日頃の睡眠不足もあって、離陸と着陸はほとんど気付くことはなかった。この特技は飛行時間にあまり関係なく、例えば大陸間の移動の際も大いに役にたった。だからアメリカやヨーロッパに出張の際も、時差ボケにはあまり悩まされて事はなかった。
航空機機内での楽しみも、わずかながらにあった。それは機内誌に好きな作家の浅田次郎さんが、「つばさよつばさ」という随筆を載せていたことである。随筆だけに、内容はあまり記憶に残ってはいないものの、一つだけ今でも覚えている内容がある。それは
「この題材を次の内容にしようと昼思い付き、夜になっていざ書こうとしたら『あれ主題は何だったっけ?』と、きれいさっぱり忘れている。内容を思い出さないのに、『あれは良い題材だったのに?』と、悔しさだけが残っている。」
といった愚痴に近い内容で、年寄りにはありがちな、そして正直なところこの爺も、最近になって同じ経験をしばしばするようになってきているのである。

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