2025年08月30日

広帯域干渉計 15

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「究極の」と考えていた広帯域干渉計にも、まだ改良の余地があることに気付き、マナブ君と私はあれこれ検討を重ねていた。そんな折、マナブ君がドイツ製のAD変換器を見つけてきた。それは、一見すると「矛盾」を含む我々の要求――すなわちデジタル記録でありながら連続的に記録できるという機能――を満たす装置だったのである。
干渉計は雷放電の進展に伴って放射されるVHFパルスを受信する仕組みだ。一般には、放電は間欠的に進むため、ある閾値を設けてパルスをトリガーし、記録する方法が常套である。しかし同時に進んでいると考えられる正のブレークダウンは、振幅が小さいため、閾値を設ける方式では観測に引っかからない可能性が高い。この「見落とし」を避けるためには、デジタルデータを連続的に記録する必要があると私たちは考えた。
そこで目を付けたのが、モバイル機能として開発されたストリーミング方式である。その仕組みを応用したドイツ製AD変換器は、我々の理想に完全に合致するとは言えないまでも、ほぼ的を射た解決策だった。
実際に購入してマナブ君が使ってみると、その性能は十分であり、私たち二人はマレーシアでのプロジェクトの成功を確信するに至った。
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posted by zen at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷の研究
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