日曜日の昼、NHK BSで恐竜学者のドキュメンタリー番組を見た。
舞台はウズベキスタンやモンゴル・ゴビ砂漠。恐竜の化石採集に挑む北海道大学の研究者たちの姿が映し出されていた。
同じ「フィールド活動」を仕事にしてきた者として、思わず引き込まれる。番組によれば、恐竜の時代は三畳紀・ジュラ紀・白亜紀と続くが、この中でジュラ紀については意外に知られておらず、「ロストワールド」と呼ばれているという。その解明こそが化石採集の大きな目的なのだそうだ。
活動の場は乾いた砂漠。雨がほとんど降らないため、露出した化石が長い時間そのまま残されているらしい。
その映像を見て、ふと1988年に中国へ出かけた時のことを思い出した。共同研究の終盤、今はすでに鬼籍に入られた郭教授が、
「河崎さん、中国に来られた記念に敦煌をご案内しましょう。この時期、京都大学の地震学の先生方も蘭州を訪問されていますので、ご一緒されては。」
と声をかけてくださったのだ。
そして敦煌だけでなく、さらに西にある「陽関」にも足を延ばした。車で砂漠を小一時間ほど走っただろうか。道中、砂の中にいくつも穴が口を開けているのを目にした。
「あれは漢の時代の戦士が掘った穴です。雨がほとんど降らないので、二千年経ってもそのまま残っているんですよ。」
と教授が教えてくださった。その時は半ば冗談だろうと思ったが、先日の番組を見て改めて思う。
「恐竜の時代からは二億年近く。二千年など、その尺度からすればほんの一瞬にすぎないのだ。」
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