2025年10月02日

なぜ広帯域干渉計? 12

⇒⇒⇒⇒読後に投票願います!
我田引水ながら、これまで何回かに分けて「なぜ広帯域干渉計なのか」という話題を取り上げてきた。
果たして十分に言い尽くせたかどうか、自信があるわけではない。
とはいえ、我々大阪大学グループが開発してきたディジタル干渉計については、胸を張って誇れるものだと今も思っている。
というのも、かつてLMAと呼ばれるVHF波帯の時間差法式による雷活動監視システムの関係者から、
「それは干渉計ではない。理想化された時間差法にすぎない!」
と酷評されたことがあった。
あるいは、アナログ型の干渉法に基づくVHF監視装置を使う研究者からも、同様の批判を受けたことがある。
しかし、私たちの装置は、雷放電活動の諸現象をほぼすべて画像化できる点で、決して見劣りするものではない。
むしろ「研究用としては世界のどの装置にも引けを取らない」と断言できる。
実際、マイケル君はもともとLMA側の博士課程学生だったが、マナブ君とともに広帯域干渉計の実験を重ねるうち、すっかりその魅力に取りつかれ、最終的には「心変わり」してしまったほどである。
つまるところ、「なぜ広帯域干渉計か?」という問いへの答えは、私が名古屋大学・空電研究所で助手だった頃のある教えに行き着く。
「自分の見たいと思う現象に、最も適した技法を考え、世の中にない自分だけの装置を作ることだよ。」
この半世紀近く前の言葉に、私はただ正直に向き合ってきただけのことだ。
最近では、ニューメキシコのグループが “New Mexico Broadband VHF Interferometer” なる名前で論文を発表している。
マナブ君はその話題を耳にするたび、少し不快そうな表情を見せる。
だが私は彼にこう言っている。
「真似されたということは、彼らが負けを認めたということや。誇ってええ。
でもな、ここで満足して止まったらあかん。もっとええもんに仕上げていこう。」

――そう、挑戦はまだ続いているのである。
lanking.gif
クリックして読後の投票を!


posted by zen at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 雷の研究
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/191505906
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック