2022年07月14日

SATREPS 3

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2013年9月の上旬に、大阪大学・中の島センターで、「極端気象」のシンポジュームが開催され、私は雷放電の話題を提供する役を仰せつかっていた。だからそのシンポジュームに出席し、それから二、三日後の9月6日に関西空港を発って、シンガポールに向かった。関西空港発の深夜便で、シンガポール到着は午前4時半頃であった。
何度かシンガポールを訪れているとはいえ、64歳という年寄りの一人旅、現地の会社に到着時刻を知らせたら
「タクシーを予約しておきますから、それでホテルまで移動してください。」
とのこと。
「おいおい、年寄りの一人旅やで。ちょっと薄情な待遇やなぁ!」
の印象はぬぐえなかったものの、
「まぁなんとかできるやろう。」
と割り切ることにした。このあたりが、天性の楽天主義の有難いところだろうか。
さて深夜便は遅れることもなく、シンガポールに到着。通関を終えたら見知らぬ男から、
「河崎様ですか?お迎えを仰せつかっています。」
と声をかけられ、空港近くのカプリというホテルまで送ってもらった。
そして別れ際に
「明日10時頃、会社からお迎えが参上すると聞いています。」
との伝言を貰った。
ホテルにチャックインしたのが、午前五時半頃だったろう。この時刻のシンガポールは日の出前で、まだ真っ暗で、取り敢えずシャワーを浴びて横になったけれど、いつもの様に飛んでいる間は眠っているので、ベッドでは眠ることはなかった。そして約束の時刻に、現地法人の社長が自ら迎えに来てくれたので、これまた驚き。
「ホーカーで、コーヒでも飲んで会社に案内するよ。」
と告げられた。

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2022年07月13日

SATREPS 2

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私自身、自他ともに認める楽天家、気楽蜻蛉ではあるが、2013年にシンガポールに居を移したのには、それなりの根拠がある。
定年を翌年3月31日に控えた前年の10月末頃だったろうか、日本でも有数の電気機器メーカーの事業部長から
「河崎さん、来年定年なら弊社にきてあれこれ手伝ってもらえませんか?」
と声をかけられ、
「それなら、シンガポールで雷の観測を実施しながら!」
と答えさせて頂いたのが、きっかけである。その時は現地法人のシンガポール人社長も同席しておられ、大いに前向きな姿勢で喜んでくださったと記憶している。
そして定年を迎えたが、放送大学での講義を引き受けていたこともあって、すぐにはシンガポールには、出向かなかった。というのも実際どのような観測を、どんな費用でやるのかといった具体的な方針が見えていなかったから・・。そんなおり、ベンチャービジネスを支援する国の大型予算の一部が大阪大学にも支給されたと聞き、私に定年後を誘ってくださった事業部長に電話を差し上げたら、部長クラスの二人を大阪大学まで派遣してくださり、副学長と面談して
「河崎先生を支援して、シンガポールでビジネス展開したい。ついては弊社も億単位で援助するので、今回のベンチャービジネス支援の予算からも援助願いたい。」
と、私にしてみれば夢のような申し出があった。
それでも64歳の分別ある爺としては、二の足、三の足状態でいたところ八月になって、現地法人のシンガポール人社長から
「早くシンガポールに来て欲しい!」
との催促があり、
「それなら9月の声を聞いてから。それまでにあれこれ片付けることもあるし。」
となったのである。(この稿続く)

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2022年07月12日

SATREPS

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弟子の恩 SATREPSが、前進を始めた。

私が大阪大学を定年して、シンガポールに居を移し、
「この地・東南アジアでの雷観測を、それも可能なら継続的に!」
との目論見が見事に失敗に終わり、ほとんど諦めていた。
それが愛弟子のM君が、何人かの研究者に声をかけ、中心となって研究計画を策定し、JICAに応募して採択の決まったのが4月末である。それに日本とマレーシアの橋渡しとして、この天邪鬼爺を働かせてくれるというのだから、有り難い限りである

何度も書いているように、まさに弟子の恩である。
そして5月末には、キックオフミーテングや勉強会という公式的な会議が、研究者にJICA,JSTのメンバーを加えリモートで開催されるようになり、夢の実現をふつふつと実感させてくれている。
実際この地にいれば、三日に明けず雷活動があり、研究者にとってまさに宝の山。おまけに地元の方々は様々な事故被害に煩わされ、運の悪い場合には命まで亡くすという現実である。一方連日の雷活動に、少々の雷鳴も身に危険が及ぶまではある意味「他人事」で、普通警戒はほとんどしていない。だからこそ、研究者としての知的欲求と、現地の方々の安全のため、プロジェクトを成功させたいと願っている。
今朝からの勉強会で、その思いを改めて強く感じた次第である。
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2022年03月20日

幸福度ランキング

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世界幸福度ランキング、我が国日本は146か国中54位だそうな。
先進国の中では、最下位らしい。
まぁ個々に幸福度を尋ねれば、何項目の調査の統計かは知らないけれど、日本人の場合つい謙遜してしまう国民性が「禍い」しているに違いない。
実際シンガポールに住んで8年半、色々な国の人に会う機会が増えたけれど、どの国の人と比べても、日本人の「奥ゆかしさ」というか「一歩下がって物言う姿勢」というかが、際立っている。
「日本は島国だから。」
という理解は、多分当たらないだろうが、一方一度群れを成せば、つまり個人対個人ではなく、集団対集団となれば、全体主義的行動が際立ってくる。こういった分析を、専門家の方がやっているかどうかは知らないが、ともかくも天邪鬼爺の理解である。
「個人個人ではすぐ引いてしまう傾向ながら、団体行動となると強気になって、ともすれば暴走しがち。」
だからというつもりはないけれど、幸福度ランキングで一喜一憂する必要はない。
手土産を持参して友人宅を訪問し、
「つまらないものですが・・。」
と言える我が同胞を、少なくとも爺は、誇りに思っている。
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2021年04月11日

ヒートアイランド?

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今の住宅に引っ越して、はや50日経った。
パシリスに住んでいた頃は、毎日一万歩以上の散歩が目標で、その目標が比較的容易に達成できていた。ところが、この地ワンポアでは、なかなか達成できない。
なんといっても街中で、日射しより車道からの照り返しも強く、感覚では気温が二三度は高い。それにもう一つ、毎日のような午後の雷雨で、この地の友人から
「街中の雷雨は,半端じゃないですから!」
と聞かされていた通りの実感である。雷鳴の大きさも、ひときわといった具合なのである。TRMM/LISの統計値でも、雷撃密度が、パシリスに比べ二倍近くなっていた通りの現実というべきだろうか。
「もしかして都会型のヒートアイランド現象も関係してるのか?」
なんぞと、勝手な想像も先走りしそうながら、この50日の間に50mほど先の比較的高いコンドミニアムに二度も落雷するのを目撃していることも事実なのである。
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2021年02月21日

春なのに!

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プロ野球春のキャンプが始まって20日も過ぎた。
ただ今年は、球春のニュースがあまり伝わってこない。
新型コロナウィルス対策の緊急事態宣言もあって、キャンプ中の取材も制限されているからなんだろう。流行を抑えるのには、人と人との接触を可能な限り減らすのが一番、というかそれしかないというか。かかる意味で、まずは選手を守らねばならず、そのうえでいかに観客を集めるかということになるのだろう。今年は開幕から無観客ということは、まずないのだろうと勝手に思案している。
プロ野球のことはさておき、大相撲は本場所の観客を半分に減らし、さらには本場所を当面は東京で開催することで乗り切ろうとしている。相撲の場合、力士同士の対戦となればまさに濃厚接触以外の何物でもなく、それだけに感染者の比率の高いのは、止むを得ないのかもしれない。いや格闘技は、一般に濃厚接触になりやすいので、レスリングやボクシングは今後どう運営していくのだろう。ともかくプロスポーツは、観客の入場料や放映料で金銭を稼いでいるのだから、それこそ「無観客の試合って、意味が無い」のだろう。
このように思案すると、東京五輪も無観客では、単に盛り上がりに欠けるだけではなく、収入減がはなはだしく、黒字を目論んでいた日本国政府は、頭の痛いことだろう。開催とまだ決まったわけではないけれど・・・。
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2020年10月22日

なぜ広帯域干渉計?

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話は前後するが、その前年1985年私はパリの国際会議で、VHF波帯の干渉計による放電路の再現の様子を、フランスONERAの発表で知り、私も設計したいと考えるようになっていた。干渉計そのものは、当時勤務していた空電研究所の「太陽電波写真儀」で知ってはいたものの、同様の原理を雷放電の観測に適用していることに感激したのであった。とはいえ私自身が干渉計に取り組むまでには、まだ数年経なければならない。
昨日も書いたように、一口で「放電の進展」といっても、正極性の進展と負極性の進展の様相はすっかり異なる。これはロケット誘雷実験グループで、ストリークカメラの観測を担当していた中部大学のSSさんの成果として、光学的観測で明らかにされていた。そしてそれらに伴う電磁放射にも、放電の極性依存の有ることを、ぼんやりとではあるが昨日述べたように三方郡美浜町の観測で気付き、その後雷撃電流とVHF波を同時観測し、強度に20dBの差のあることを突き止めたのである。さらにVHF波帯の干渉計といえども狭帯域では不十分で、広帯域干渉計の必要性を結論するのに、おおよそ10年の歳月をかけたというのが本当のところなのである。
もう一点どうしても書いておきたいのは、放電進展の光学観測である。
NMさんは、フランスのイベールの論文を参考に、光学カメラのフィルムの位置に二本のフォトダイオードを置き、出力を二チャンネルのデータレコーダに記録することから始めた。その出力をAD変換して、あれこれ数値処理できることを示したのが博士課程学生だったTN君や私で、
「そんなことなら、最初から高速AD変換器を組み合わせてディジタル記録しよう!」
ということになった。さらに8個のフォトダイオードを並べ、より広い視野角を得るために円筒形レンズを利用した装置を製作した。この装置はNMさんの設計で、二人の技官NMさんNHさんが製作した。私はそれを中国やカナダに持って行って観測に供したのである。
いつの間にやら、私の研究者としての初期の頃の思い出話をしてしまったようだが、明日からは話題を変えることにしよう。
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2020年10月20日

同時落雷

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きのうの更新を読んだという知り合いが、早速メールをくれた。
「善さん、ぼけたんちゃう。こんな写真20年ほど前に雑誌で見たでぇ!」
と、ご丁寧にも、雑誌に掲載された『落雷のシャワー』と題する写真をスマホで接写し添付までしてあった。数えてはみなかったけれど、紙面一杯に100を下らない落雷が映っていた。
考えようによっては、友人とは有り難いもの、私の手慰みのブログを読んで、あれこれ考えてくれているのかと思うと、頭の下がる思いである。
「この写真、シャッターの開放時間判らへんけど、三脚で固定してレンズにはフィルターつけて、何分も、男十分もシャッターを解放したまま映したんや。僕の言うてんのは一秒の一万分の一10万分の一ちゅう短い時間に、雷放電の発生する現象なんや!」
と返事しておいた。
「ふぅーん、そうなん。何や判らへんけど!」
というのが、知り合いからの回答であったが・・・。201020 音羽電機.jpg
ちなみにここに揚げたのが、音羽電機ホームページの「雷の写真集」から拝借したもので、私の知り合いの言う「落雷のシャワー」である。音羽電機のホームページにも残念ながら開放時間の記述はなかった。
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2020年10月19日

多地点同時落雷

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うかつなことながら、昨日の話題の浦島伝説、実は本所浜の浦島が日本最古だと、ネットサーフィンで判った。
さて今日の話題である。
1980年代後半に、名古屋大学空電研究所の一員として、三方郡美浜町で実施した、複数台のビデオカメラによる観測である。
何度かこれまでにも書いているように、あの頃は我々にとってGPSはまだまだ先の技術で、技官の二人が一番腐心したのはすべてのビデオカメラの時間同期であった。二人は時分秒に加え、10分の1秒毎のカウンターを製作して、ビデオ画面への重ね書きを実現したうえ、全てのカメラの画面の走査開始が同時となるよう設計してくれた。ビデオカメラは、一秒間60コマだから走査の開始が同時出ないと、本当の意味の同時性が確認できなくなるからである。確かに今日の技術と比較すれば、まだまだ十分でないことは事実であるが、あの時点で実現できる精一杯の観測であった。そしてその努力もあって、複数の送電鉄塔から上向きに放電の開始する光景を、何例も記録できたのである。残念なことにあの時点では現象論的な解釈はできても、放電物理の立場からはきちんとした解釈はできなかった。先輩のNMさんは国内の電気学会や、ICOLSEの国際会議で観測事実として発表したけれど、あまり評価されなかった。ところが最近になって、1秒10万コマという高速ビデオカメラが利用可能となり、100マイクロ秒といった短時間の間に、複数の上向き放電が観測されたという論文が関連雑誌に掲載されるなどしており、高構造物から「同時に上向き放電が開始する」現象への注目度が高くなっている。気障なようだが、私達の観測は時代を先取りしすぎていたということになる。
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2019年10月13日

雷鳴と降水

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歩いて15分程度のモールまで、昼過ぎ買い物に出かけた。
プリンターのインクと用紙を買い求め、モールの外に出ると、空模様が何やら不気味である。来たときはカンカン照りで、雨なんてとても考えられなかったというのに。
「自宅に着くまでは、雨も降るまい!」
と、気楽に考えて歩き始めた途端、遠くから雷鳴が聞こえた。何せ買い物の一つは印刷用紙、雨に遭うとたまったものじゃぁない。
いきおい早足となる。
ところが5分ほど歩いたところで、ぽつりと来た。
速足で歩いたおかげで、ほぼ中間地点まで来ているが、このあたりの夕立は、ぽつりぽつりの後一気に来ることが多い。店で渡されたプラスチックバッグの口をしっかりと締め、ひたすら歩く。運のよいことにといおうか、ぽつりぽつりが続いている。そしてマンションのいる口まで10m余りとなったとき、ざざっと来た。丁度その時
「河崎さん、傘は持っていないの?」
と入り口のセキュリティガードが、後ろから傘を差しだしてくれた。大仰なようながら、地獄に仏とはこのことか。運のよいことに買い求めた印刷用紙は雨に遭うこともなく、無事に自宅に到着。それにしても雷鳴から10分弱で降水盛んとは、常日頃の主張と矛盾なく、めでたしめでたしといったところであろうか。
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