2022年12月02日

翻訳は誤解すること 5

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しばらくぶりに、「翻訳は誤解すること」の話題を。
一昨日から、マレーシア・クアラルンプールへの出張中に遭遇した会話から。

まずは空港で、ホテルへの移動前に遅めのランチを摂って、代金を50リンギッド札で払ったら、ウエイトレスさんが
「I give you the change! お釣りを20ドル上げます。」
という。
天邪鬼爺としては、ついつい
「おいおい、お釣り20ドルは私のもんや。上げますはないやろう!」
とまぜっかえしたくなる。
そこをぐっとこらえて、ここは素直に
「Thank you very much.」
と返してから、
「おまけに感謝までするんかい。感謝は店員がするもんやろう。」
と心の中でつぶやく始末である。

打ち合わせが終わって、コーヒーブレイク。
代金を払う段になって、
「I will pay for all. みんなの分、私が払うよ。」
と言えば、一人の友人が
「If you want to pay、please ! もしあなたが払いたいなら、どうぞ。」
と続ける。
天邪鬼爺は、心の中で
「俺はわざわざ払いたいとは思わんけど、年長者ちゅう見栄もあるしな。」
とつぶやきながら、顔ではにっこり。

極めつけは、会議が再開して
「Don’t you mind if I show my idea. 意見があるんやけど、言って良いかい?」
と尋ねたら、議長さんが
「Yes」
という。
「なんやいうたらあかんのかい。」
と、そのまま席についてたら、しばらくの間をおいて議長が不思議そうに
「河崎先生、意見をどうぞ。なぜ座ってますか?」
という。
「You answer me Yes. お前さん、だめちゅうて返したやないか。」
のやり取り。これ以外にも、誤解はまだまだあるけれど、とりあえずは、この三例を紹介しておきたい。
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2022年11月18日

翻訳は誤解すること 4

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「翻訳は誤解すること」の話題に戻る。
これまで何回か行きつ、戻りつしながら、言語の壁を越えての意思疎通の難しさから話を始め、その後同国人同士でも議論のかみ合わないことが起こりうることにも言及した。
ちなみに天邪鬼爺の持論は
「会議の結論は、積集合ですべし!」
で、この持論は信念と言ってもよいほどこだわるようになってきている。
2010年から始まった異国での暮らし、最初の二年間はエジプト・アレキサンドリア、そして2013年9月からは、ここシンガポールでの九年間、何度も似たような失敗の繰り返しを経験してきた。
最大の屈辱感は
「河崎は、前回の議論でOKし、今回だめだという。お前さんはうそつきだ!」
と非難されることであろうか。
私にしてみれば、非難されるようなことはしていので
「お前さんたちの方がうそつきだ!」
とさえ言いたいくらい。ただ私の反省点は、
「どうもお互いに誤解したまま、結論を出してしまったに違いない。」
にあり、
「責任は両方にある。」
と言いたいのだが、彼らの方が多数で、そのほとんどが同じ理解のだから、多勢に無勢で、私の方の責任と結論されてしまうのである。
それゆえ今回天声人語氏の内容を見て、ようやく我が意を得た次第。
言葉の壁を越えての議論は、翻訳の専門家ですら難しいと知ったのである。
いみじくも今G20 の機会を利用して、米中の首脳会談、日中の首脳会談が行われ、専門の通訳がついているから問題は起こらないのだろうかの取り越し苦労を懸念する天邪鬼爺なのである。
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2022年11月14日

翻訳は誤解すること 2

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もう一つの例を付け加えることを忘れていた。
それは第二次の湾岸戦争の折だったと思う。
アメリカ合衆国大統領が、我が国の首相に
「合衆国の兵隊が、世界平和のために血を流している。日本も出すべきでは!」
と詰め寄り、我が国首相が、
「それはDifficult!だ!(難しいですね!)」
と応じたときのことである。
アメリカ人の多くは、
「難しいのは分かっている。でもその難しさを解決し、出兵して協力すべきだろう。」
と考えたという。ただ日本語で、
「それは難しいですね。」
と応じることは、
「不可能です。」
という意味だという事を、われわれ日本人は理解しており、大統領の要請をやんわりと断ったと、判断するのである。
まぁこんな風に思案を巡らせば、こういった話は翻訳に限ることでもなく、一つの言語による会話だって起こりうる。その例が
「Don't you mind if I join the meeting?」
であろうか?
つまるところ、他の人との意思の疎通の難しさという事になろうか?
たわいない日常会話なら、たとえ誤解があったとしても大問題になることは少なかろうが、ビジネスの場合、国対国の場合はそうはいかない。
一般論ながら、日本語の場合主語を省いての会話が多い。いや書き言葉だって、往々にして主語の省かれることがある。これが英語の場合、話し言葉はともかく、書き言葉の場合、まずもって主語の省かれることがないだろう。ただ「翻訳による誤解」はそんなところにあるのではなく、他人との意思疎通の在り方を、われわれが理解していないからというのが、天邪鬼爺の主張なのである。(この稿続く)
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2022年11月13日

翻訳は誤解すること 1

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昨日の天声人語氏の紹介している名言、
「翻訳とはしょせん誤解である。」
は、評論家の柳父章さんの言葉だという。
一か月半前から。天邪鬼爺の私が何度か主張している、
「会議では、和集合ではなく積集合で合意するべき。」
に通ずるところもあって、
「わが意を得たり。」
と、一人悦に入っている。
話に飛躍があるので、分かって頂けないかもしれないので、他の例を挙げさせて頂くと、
「I love you を、月が綺麗ですね。」
と訳した夏目漱石の件も、通ずるところがある。
七年か八年前、英国人の友人に「忖度」の意味を聞かれ、
「目上の人の本音を慮って、目下の者が自ら目上の人の希望するようにふるまう事。」
と説明したら、
「意味は分かるし、そのような行動をとる人もいるれど、英語には一語で現すことのできる単語はない。」
と、教えられたことも同様。
さらにここシンガポール人との会話で
「Don’t you mind if I join the meeting?」
という問いかけに、YESと応えて参加を許す者が多い。EnglishではなくSinglishと揶揄されるゆえんなのだろう。
という事で、二三日この話題を続けたい。
(この稿続く)
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2022年11月06日

人の噂も

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ウクライナ、結局ずるずると続き、人々のうわさに上がることも少なくなったような気がする。早い話、このままだとプーチン大統領の思いのままになるのかも知れない。ロシアによるウクライナ侵略は一例で、政治家のやり口は、洋の東西や民主主義・共産主義の区別の無いような気がするのは、私だけでは無いだろう。
習近平のやり口だって御同様。共産党大会での胡錦涛の抵抗(?)もすぐに忘れられそうだし、アメリカ合衆国に目を移せば、間もなく中間選挙で、結局共和党が勝利して、トランプ元大統領の狙い通りになりそう。
いやはや難儀な時代になったものだ。
多くの国で、国家主義的な意見の持ち主が増加の傾向で、それでもリベラル立場の方々もいるのだが、そんな意見は75日の来る前に淘汰されてしまう。だから難儀な時代になったものだと思うのである。
我が国だって、凶弾に倒れた元総理が、
「大衆はすぐに忘れるさ!」
と、考えていらっしゃったかどうかはともかく、多くのきな臭い案件を、飽きやすい批判勢力の習性を利用して乗り切られたと、私は理解している。
そんな時代だと割りきることはできない、イライラを抱きつつ・・。
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2022年10月30日

リモート会議 3

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表題はリモート会議ながら、もはや必ずしもリモート会議に限るものではない。
ともかくこんな風に、会議の言語を母国語としない参加者の視点から考えると、そして今日ではほとんどの場合、英語を用いられることが多いのだが、母国語としない我々の方に「責任」があるように理解されるかも知れない。
しかし結論を和集合としてしまうのは、むしろ語彙の豊富なはずの、彼らである場合も多いというのが私の経験からくる,警鐘でもある。
実際細かな議論になると、彼らは
「Never mind(気にするな!)」
という事が多く、私は決まって
「I mind (気になるもので。)」
と返すことが多い。それでも、ともすれば大した内容でないからと無視されがちである。
だからそれであきらめれば、会議の結論が和集合になってしまう可能性も少なくはない。このように考えると、これは単に語彙が多いか少ないかの問題ではなく、語彙の多い側ですら、
「相手がどう理解しているか?」
を、理解することが肝要なのだろうということになるのである。
和集合(Union)と積集合(Intersection)、私は会議での合意は積集合でなければならないと固く信じているし、そうなるように最善を尽くす努力を行っている。
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2022年10月29日

リモート会議 2

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おおよそひと月ほど前に書いた内容とも、大いに関係する。
それは積集合と和集合のことであったと、記憶している。
このように書くと何やら数学の内容に思えるかもしれないが、あくまでも会議における議論の話である。とりわけ母国語以外の言語で会議をすると、議論の結論が和集合になりがちではないかと、私は懸念している。もう少しかみ砕いて述べるなら、議論内容の理解がそれぞれの理解であって、その積集合つまり共通する部分が決して多くなく、ともすれば真反対のこともある。ぞれでも互いが合意できたと満足し、だから後々になって
「話が違う!」
という事になるのではなかろうか?
私の実体験にもとづくなら、
「◎◎人は平気でうそをつく!」
という、ある種の批判な風評となるのである。
そしてこんな頓珍漢なことになる一番の理由は、外国語の語彙の乏しさだろうと、私は考えている。つもりそれぞれの語彙の範囲で、それぞれの都合の良いように理解し、互いが満足しあうという、私の言う和集合を、合意・結論とすることなのである。それゆえ共通部分を取れば、合意など全くなく、本当なら物別れとなっている筈の結論を、
「我々は、合意できた。」
と、信じているに過ぎない、つまり幻想を抱いているのである。
(この項さらに続く)
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2022年10月28日

リモート会議 1

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2022年の神無月・10月も終わりが近い。
そして2022年も余すところ2か月となる。
この歳73歳になって、それなりに忙しいから、或る意味有難い。
昨日も、そして今日も朝九時からリモートで会議である。
とはいえ
「便利な世の中になった!」
と、喜んでいいものか
「四六時中、縛られて不便だ!」
と、煩わしく捉えていいものか、いやはや難しい。
会議の日程決定にも、リモートなら移動時間を考える必要もなく、正味の会議時間が確保できるなら、リモートで十分と、合理的になりがち。一方、膝つき合わせて、顔つき合わせての会議なら、本音で語り合えるとの利点のあることも事実だろう。
さらには、英語での会議となれば、英語を母国語としない我々には、付いて行き難いのはやむを得ないところ。だから興味のない話題なら、ついつい聞き逃してしまうといった危険もある。
弟子の恩もあって来年4月から本格的に始まる国際共同のプロジェクト、多忙な原因となっている。そして先に述べたリモートでの会議の多くは、このプロジェクト絡みなのである。このプロジェクト主題はあくまでも「雷放電物理」ながら、参加する研究者は、大気電気科学者からコンピューターサイエンスまでと幅広く、ともすれば議論が平行になりがち、だからリモート会議では物足りないこともしばしばである。リモートで言葉の壁を越えて、意思の疎通を謀る、そんな話を明日披露したい。
(この項続く)
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2022年09月12日

一帯一路

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恥ずかしながらというべきだろうか。シンガポールに来て、長く住むようになるまでは、東南アジアの諸国に、中華系の方々がこんなに多いとは知らなかった。タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシアそれにシンガポール、それぞれの国にそれぞれの人種が居るんだと、なんとなく信じていた。まぁシンガポールはともかくとして・・・。
中華系のタイ人、ベトナム人、マレー人、インドネシア人がそれぞれの国で結構な比率を閉めていて、おまけに経済的にはそれぞれの国を左右するほどの経済力を持っているという。一方でそういう人たちは、祖先がやって来た中国をあまりよく思っていないらしいということ、さらには自分の国に対する愛国心が高いというのである。
日本人としてはこの感覚はいささか違和感を感じるが、このあたりが我が大和民族の国際化できない理由なのかもしれないなんぞと考えている。
つまるところ、中国人はあんなに広い国土を持ちながら、祖国を出て近隣の国々で財を成している。それゆえアングロサクソン系以上に、中華系は世界中に分布しているようにもおもえる。一帯一路どころではない。いつか世界に君臨する日が来るかもしれないなんぞと、いらぬ心配をしている9・11の昨宵であった。
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2022年08月28日

ディジタル教科書

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いよいよディジタル教科書が始まるという。
記憶が正しければ、まず英語そして数学と順次広げていくという。
こんなニュースを、見聞きすると
「そういう時代なんだ!」
と思う反面、個人的にはディジタル教科書という考えには賛成できないでいる。
取り分け就学児童や低学年の奨学生には、、本音で紙ベースの教科書を使って欲しいと考えている。確かにディジタル教科書なら、タブレット一つで全教科分がまかなえるので、小さい子供達に,重いランドセルを背負わせるという負担を無くせるし、紙資源の節約にもなる。それに子供達に教科書を開けさせる手間が、大幅に軽減できる。
「はい30ページを開けなさい!」
と指示すれば、ほとんど即座に目的のページを、子供達が目にすることができる。かかる意味で、効率的ということになろうか。
ただ一方、教育とはいろいろな無駄を経験させつつ、目的に到達させると考えれば、30ページを開く前に目にした他のページの内容が、いつの日にか芽を出し、成長し、実を付けることもあるに違いない。
初学者にはディジタル辞書よりも、紙ベースの辞書を使わせたいと書いたこともあるが、同じ理由からであった。私自身ディジタルの辞書も使っており、便利なのは認めている。ただ教育するという立場からは、ディジタルかは諸手を上げて賛成できないけれど、そういう時代になっている事実も認めざるを得ないのである。
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