2024年12月25日

素数と生き物 2

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Merry Christmas

素数蝉の事を思い出したのは、数日前アメリカ合衆国マイアミかフロリダからの報道で
「221年振りの蝉の大発生!」
を取り上げていて、街を行く人々の背中やら頭に蝉がへばりつく様子を取り上げていたからである。そして221年周期の蝉の大発生を現実に見ることができるとは考えていなかったので、ある意味稀有な偶然と喜んでいる。
さて爺なりに稀有な偶然に思案を巡らせるに、まさか蝉自体が素数周期を意識してはいないのだろうが、長い蝉の発達の歴史がその純潔種を守るべく、素数周期に至ったに違いないというのが理解である。そしてそんな素数周期の二種類が、221年振りの大発生をもたらしたのだろう。「純潔種を守るべく」のこの爺の理解が正しいかどうか、一度蝉の専門家に尋ねてみたいものである。
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2024年12月24日

素数と生き物

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クリスマスイブ
そして今日は、2018.4.26の再掲 素数蝉

「素数ゼミ」この見出しを見たときは、てっきり「素数についての研究を語るセミナー」でも開講されるのだろうと、勝手に理解して記事をクリックしたら、なんと蝉の話で合った。記事によれば、蝉はなぜか13年毎か17年毎に大発生するという。ここまで読んで
「確か何年か前に、NHKで放送していた内容に、13年周期と17年周期の蝉の大発生を取り上げていたなぁ!」
と思い出した。ご常連様も多分ご存じだと思うが、蝉はその生涯の大部分を土の中で過ごし、成虫となって僅か数日で死んでしまう、何ともはかない昆虫である。ただ大部分を土の中で過ごすこと自体我々人間には「はかない」と思えても、蝉にとっては大きなお世話かも知れない。
さて13年毎もしくは17年毎の大発生に関してである。13と17は奇数であるから、重なることは221年に一回しか無い筈で、だからこれらの周期間の交配の可能性は221年に一度となる筈。これが事実かどうかを調べるために、まさか221年も待つことはできず、互いのDNAを調べ、異種交配の可能性を検証できたというのである。
まぁそんな可能性は専門の方々に任せておいて、興味深いのはやはり素数の周期という不可解な事実。文頭にも書いたように
「なぜ13年毎もしくは17年毎の素数周期なのだろうか?」
そもそも数学者の中には素数研究に生涯を捧げる人も少なく無い様で、魅力ある主題なのだろう。全くの門外漢のこの私だって「素数」には何となく引かれる程だもの。まさか蝉が素数を認識している筈もないのに、現実には「素数周期」が起こっているというから、自然は面白いのである。
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2024年12月04日

八年前のブログから 2

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2016年のブログからもう一日。
重力波(Gravitational Wave)が、初めて観測されたと、新聞やテレビで報道されている。初観測が事実なら、アインシュタインの予言が世紀を越えて証明されたことになる。気の早い友人などは
「これでタイムマシンができることになるなぁ!?」
何ぞと喜んでいるが、可能になったとしてもそれはまだまだ先の事だろう。
話は変わるが、重力波には思い出がある。
この爺がまだ、大阪大学の4年生だった頃。西暦でいうと1972年の9月の事である。
卒業研究、俗にいう卒論ですなぁ、のテーマとして「相対論的速度で移動する電波源からの放射」にひかれて、研究室を選んだ。そして卒論を直接指導してくださったのが、当時その研究室で博士課程一年生だったTさんで、文献を一緒に読んだのは一度か二度程度で、あまりこまごまとしたことはおっしゃらず、比較的自由にやらせて頂いた。それでも、節目節目には結構厳しい質問があったりして、私なりに適切な卒研指導をしてくださったと理解している。
ある日の事、電場や磁場、あるいは電磁波の速度といった議論をしていた時、私は
「電磁波の速度については判りましたが、それなら万有引力だって伝搬するのですよねぇ?」
と尋ねた。その時議論していたTさんはもちろん、周りにいたSさんやYさんが
「お、河崎ええ質問やなぁ。それが重力波やでぇ。多分光速で伝わるんや。」
と、異口同音で返してこられた。
恥ずかしながら、大学四年生の私には、重力波何ぞという文言は初めて耳にする術語で、大いに啓発されることになった。
そしてその日以来、私はファインマン物理学の力学を読み始め、あれこれと興味の対象を広げていったという次第。44年も昔の思い出である。
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2024年09月09日

赤道上では

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気がつけば、今日は「重陽の節句」。
本当は旧暦の9月9日なんだろうけど。


洗面台に水をためて栓を抜けば、北半球では反時計回りに渦が出来、南半球では時計回りに渦ができる。
「じゃぁ、赤道帯では?」
その実験をやって見せ、SNSで画像をあげた方がいらっしゃるという。その実験結果をここに上げるのは、推理小説の結末を、まだ読んでいない人に教えるようなものだから、ぜひご自分でくだんのSNS(多分You Tubeだろう)を探してみてください天邪鬼爺の私も赤道に近いシンガポール在住だが、赤道に近いだけで北半球(北緯一度)だから実験は、残念ながらできない。やって見て確かめたいなぁ。
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2024年09月07日

渡り蝶

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蝶の擬態の話題をもう一日。
鳥が捕食すると、吐いてしまうという毒のある蝶がいて、その蝶に擬態する別の種類の蝶もいるという事を教えてもらった。ただ毒のある蝶を捕食するのは、若い鳥でだけで鳥自身が学習して、成長したら同じ失敗をしなくなるらしい。なるほど鳥も蝶も種の保存のために、それぞれ知恵を絞っているという事なんだろう。
とはいえ不思議なのは、
「擬態する蝶は、どうしてその文様の蝶が毒があって、捕食され難いと知るのか?」
という点である。このあたりが自然の仕組みの不思議さで、渡り鳥やはたまた鰻や鮭が故郷の川を遡上してくる謎にも通ずるものがある。
ちなみに北米大陸をカナダ国境からメキシコユカタン半島の渓まで移り済む蝶の仲間には、孫の代になってカナダ国境まで戻るというから、・・・。
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2024年09月06日

擬態する蝶

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友人の家を訪ねて、取り留めない雑談を楽しんでいたら、「蝶の採集」の趣味があるとかで、標本を披露して下さった。蝶の図鑑も持っていらっしゃって、
「採集して来たら標本にして、その図鑑で調べるんですよ。」
との事。日本国内の蝶の図鑑と、東南アジア一円の蝶の図鑑とがあるそうで、
「日本の場合、日本だけに限っての図鑑になっていますが、東南アジアの場合は、陸続きの部分が多いので、一国に限ってなんぞ無理です。」
との事。
「蝶の種類の数は、東南アジアは日本国内の10倍ほどで1000種類くらいかな?」
とも教えて下さった。さらに感心させられたのは、蝶の擬態。
「鳥に食べられないように、毒を持ってる蝶に自分の模様を似せるんです。」
とおっしゃるので、
「そんな蝶に私達が触れると・・・。」
と心配して尋ねたら、
「いやいや食べた鳥が毒にあたって吐くだけで、我々には無害ですよ。」
とおっしゃる。蝶も自分を守るため、そんな知恵があるんだと感心させられた。
ほかにもいろいろ教えて下さり、最後に蝶捕獲用の網を見せて下さった。
なんと概算で30000円程度というから、趣味もここまでくるとと感心。
来月は蝶仲間と、マレーシアとタイの国境近くまで出かけるのだそうな。
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2024年06月07日

蝉の大発生

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2018年4月26日に「素数と蝉」と題して、以下の内容をあげている。
「素数ゼミ」この見出しを見たときは、てっきり「素数についての研究を語るセミナー」でも開講されるのだろうと、勝手に理解して記事をクリックしたら、なんと蝉の話で合った。記事によれば、蝉はなぜか13年毎か17年毎に大発生するという。ここまで読んで
「確か何年か前に、NHKで放送していた内容に、13年周期と17年周期の蝉の大発生を取り上げていたなぁ!」
と思い出した。ご常連様も多分ご存じだと思うが、蝉はその生涯の大部分を土の中で過ごし、成虫となって僅か数日で死んでしまう、何ともはかない昆虫である。ただ大部分を土の中で過ごすこと自体我々人間には「はかない」と思えても、蝉にとっては大きなお世話かも知れない。
さて13年毎もしくは17年毎の大発生に関してである。13と17は奇数であるから、重なることは221年に一回しか無い筈で、だからこれらの周期間の交配の可能性は221年に一度となる筈。これが事実かどうかを調べるために、まさか221年も待つことはできず、互いのDNAを調べ、異種交配の可能性を検証できたというのである。
まぁそんな可能性は専門の方々に任せておいて、興味深いのはやはり素数の周期という不可解な事実。文頭にも書いたように
「なぜ13年毎もしくは17年毎の素数周期なのだろうか?」
そもそも数学者の中には素数研究に生涯を捧げる人も少なく無い様で、魅力ある主題なのだろう。全くの門外漢のこの私だって「素数」には何となく引かれる程だもの。まさか蝉が素数を認識している筈もないのに、現実には「素数周期」が起こっているというから、自然は面白いのである。

はてさて昨日の朝日新聞天声人語氏、221年振りというアメリカ合衆国の蝉の大発生を取り上げていた。2018年にこの内容を取り上げたとき、
「まさか221年間も待つわけにはいかず」
なんぞと書いていたのが、その221年がこんなに近くにあったとは、自然の営みの不思議である。
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2023年11月26日

アマテラス粒子

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「アマテラス粒子」
なんぞと粋な名前を冠した宇宙線が記録されたという記事。
比較の対象になんと「雷」を用いて、
「雷2.4兆回分」
と書かれていた。
アメリカ合衆国ユタ州の砂漠に琵琶湖相当の広さに500余りの検出器を設置、244エクサ電子ボルトのエネルギーで、歴代2位との事。1位は「オーマイゴッド粒子」という名で、310エキサ電子ボルト(1991年に記録)という。
ただ先に引用した
「雷2.4兆回分」
という言い回し、大いに気になる。
この記事を書かれた記者さん、科学担当の記者さんだろうから、ある程度は科学あるいは物理に造詣があるのだろうが、論理的な根拠も書いてほしかったものである。
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2023年11月05日

半減期372億年

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インターネット新聞からの科学ネタ
放射性同位元素ルテチウム176の半減期が、おおよそ372億年であることが確かめられたと、量子科学技術開発研究機構と東京大学のチームが発表したそうだ。
半減期372億年といわれても、門外漢の爺にはピンとこない。
そもそも我々が住むこの宇宙開闢以来135億年程度で、半減期がその倍以上なのだから、考えようがない。ただその記事には、この半減期を利用すれば、宇宙の歴史を調べる「時計」になりうると書き添えられていた。だからハヤブサ2が小惑星リュウグウから持ち帰った資料を調べるのにも使えるし、地球や月の成り立ちを調べるのにも使えるのだそうな。
早い話、いろいろな年代推定がより正確にできるという事らしい。
話しは変わるが、今年のノーベル物理学賞が、「アト秒」という1の100京分の1という短い時間のレーザー開発に贈られた。短い時間でしのぎを削る科学もあれば、長い時間でしのぎを削る科学もある。
こう考えると、門外漢にも面白い!
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2023年10月17日

大正時代の待ち行列

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ブログも20年近く続けていると、同じ話題を二度三度とあげていることがあるかも知れない。
それに74歳ともなれば、同じことをくどくど言うようにもなって来る。
そんな心配をしながら、今日は多分寺田虎彦さんの随筆で読んだ
「市電が遅れているときは、最初の市電はやり過ごして二番目に来たのに乗るとよい。」
といった内容についてである。今日でいう「待ち行列」の考え方で、通信工学といった概念のまだ生まれていなかったであろう時代に、さすが天才科学者と感心する。この爺も真似をして、ここシンガポールのバスの利用は、意識して二台目に乗り込むようにしている。
さすがにバス自体乗客も少なく、
「寺田先生の慧眼はすごい!」
と感心したのは、数年前ブログの内容で、その後
「寺田さんは観察を通じて、この結論を出したに違いない。自然科学者はこうではならない。」
と、考えるように至っている。
実際この爺は長く雷放電の観測的研究に携わっており、指導申し上げた学生さん達には
「観測データはみんなの物。データから何を読み取るかは、みんなで競争。」
と、お教えしてきたつもりである。そしてそのためには、直観力が大切で、
「感を磨くように。」
とも、折に触れ述べてきたつもりである
今また幸運にも、マレーシアの研究に参加する機会を得て、若い学生さん達を鼓舞して回らねばと考えている。
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