2013年05月09日

谷瀬の吊り橋へ

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バスは谷瀬の吊り橋を目指して,渓谷に入る。
実はこの私,もう10年ほど近く昔,一度この168号線を南下したことがある。五條から星降る村の大塔村を経由して,谷瀬の吊り橋から十津川温泉を訪ね,その後少し戻って和歌山県の橋本にぬけたと記憶している。ただあのときは十津川の渓谷沿いに車を駆ったので,奈良県南部は紀伊山地の中という認識はなかった。そしてその時は,
「いやはやすごい渓谷だ。」
といった,ありきたりの感動だけであったろうか。
ただ今回は,バスが進むうちに2年前の大雨による崩落の跡がそこかしこにあり,一つ一つの被害の凄さが眼に焼き付いた。
運転手さんは,崩落現場で一村がすっかり流されましたといった説明を下さりながら
「口に出しては,あまりはっきりとは言いづらいですねぇ・・。」
と付け加えていた。多分会社の同僚や,友人知己が亡くなられたのだろう。
2年前の台風による大雨の時,私はアレキサンドリアに赴任しており,インターネットを通じて知っているだけだから,何やら現実味が乏しかったのだが,こうやって現実を知ると,もう2年もたっているのに,復興はまだまだとの印象が強かった。とりわけ渓底が半分近く土砂で埋まっていたり,崩落でながされたのであろう,枯れ果てた樹木が散らばったままになっているのを見るに,万感迫るものがあった。
やがてバスは谷瀬の吊り橋・上野地に近づき運転手さんから
「この連休中は,吊り橋は一方通行になっていますので,新宮まで御乗車予定のお客様には,トイレ休憩中に渡って頂くことはできません。対岸からバスで戻って頂くとしても,一時間以上かかりますから。」
とちょっぴり,悲しい情報。先日のテレビ番組では,紹介していたアナウンサー氏が,ともかくも途中まで渡っていた筈で,何やら騙されたという感じになった。
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2013年05月08日

五條出発

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64歳のこの歳まで奈良県は盆地の県と,理解していた。
それは大きな誤解で,盆地(奈良県民は大和平野と呼んでいる様だが)は奈良県の北部,半分以上の面積を占めるであろう南部地区は,紀伊山地の中にある。実際五條を過ぎてからのバス路線は,吉野川沿いの渓谷を走る国道168号線となっている。
五條バスセンターで20分程のトイレ休憩。そのバスセンターは大手スーパーマーケット敷地内にあり,休憩に先立ち
「次のトイレ休憩まで二時間ほどありますから,トイレを済ませておいてください。お弁当も必要なら,スーパーマーケットで買っておいてください。」
と,運転手さんから案内があった。案内をしておいて件(くだん)の運転手さん
「お買い求めくださいというべきでしたね。なれないもので済みません。」
と詫びの言葉があり,それがまた乗客の笑いを誘っていた。なかなかどうして手慣れたものである。
五條バスセンターでも何名かの乗降客があり,
「次のJR五條駅でのお客様次第で,新宮行きのバスは一台に出来そうです。」
との説明があった。経営という観点からは,本音で新宮行きは一台にしたいのだろう。それにこの路線一日三往復,特殊仕様のバスは合計7台というから,一台は予備用に違いないから。結局JR五條駅でのお客は一名のみで,運転手さんは
「一台で行けそうだ。あとは補助席を使って。」
と電話連絡をしていた。
同乗の客の大半は,葛城山系や熊野古道をハイキングするグループと,新宮まで乗り切るというミーハー族,それでも行きつけの病院であろうか通院に利用する人もいて,思いの外の頻繁な乗降であった。
バスは次のトイレ休憩地,谷瀬の吊り橋・上野地を目指してひたすら南下を続けた。
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2013年05月07日

八木から五條へ

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結局新宮行バスの発射時には,満席49人の乗客となった。出発に先立ち,運転手さんは乗客全員に,下車予定停留所を確認した。最終目的地の新宮までの169kmを乗りきるつもりの客は,20数名とのこと。とはいえ出発時に既に満席だからであろう,運転手さんはバス車庫に電話をして,もう一台バスを出すようにと要請していた。走り出して,二つ目か,三つ目の停留所に到着すると,そこには新宮行きのバスが停車しており,我々のバスの到着を待って走り出した。路線バスで,二台のバスが連なって走るなど,珍しい光景である。
私は運転手さんに
「このまま2台で新宮まで走るのですか?」
と問いかけたところ,
「様子を見ながらですねぇ。でも多分五條まででしょう。それまでに降りるお客さんがいるでしょうし,・・・。」
と応えてくれた。五條までは二時間弱,まぁこういった判断は,長年の経験によるのだろう。ちなみにそこで,一回目のトイレ休暇を取ることになっていた。
さてこの運転手さん,殊の外サービス精神が旺盛,ワンマンバスなのにマイクで路線の要所要所の説明をして下さる。聞けばこの運転手さん,一日の勤務は片道の運転のみとのこと,と言っても6時間半の運転だから,生半可なものではない。そして往復二回都合4日勤務で一日の休みという。ちなみに住居は那智勝浦というから,驚きである。
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2013年05月06日

日本最長路線バス2

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日本一長い路線バスに乗る事を決めたのは良いけれど,気掛かりはテレビで報じられたこと。人様の事をとやかくは言えないのは,私自身もミーハー的に「乗ってみよう!」と決めたから。
「もしあのテレビを見て大勢押しかけたらどうしよう?」
と心配が先に立ち,それならと始発駅の近鉄大和八木駅には,午前八時半に到着するよう出かけた。驚いたことに,大和八木駅のバス停にはすでに数人がたむろしており,記念乗車券を発売している営業所には9時開店というのに10人ばかりの客が列を作っていた。私はバスの運賃を例のPITAPAで支払うつもりでいたから,迷わずバス停に並ぶことにした。バス停では係の人がいて,
「イオンモール行に引き続いて関西空港行きが出ます。その後のイオンモール行が出る9時10分過ぎに,バスに乗ってもらうことになります。」
と丁寧に教えてくれた。そして
「テレビ放映の影響か,昨日はお客様が多くて40席がほぼ満席状態でした。」
とおっしゃる。さらに,
「長い道中ですので,席数以上のお客様がいらっしゃるようなら,もう一台出します。」
と,まるで観光バスののりである。とても路線バスとは思えない,リアクションというべきだろうか。
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2013年05月05日

日本最長路線バス

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国営放送テレビで,日本一長い路線バスを紹介していた。奈良県橿原市八木から,和歌山県新宮市のJR新宮まで六時間半をかけて走る特急バスである。なんでもこの路線バスを開設して50年になるとかで,50周年記念の乗車券を販売しているというのである。この記念乗車券には,バス路線の景観を納めたDVDが景品としてついているうえ,途中下車することなく,八木から新宮まで乗車すれば,その証明書を頂けるという。私はその話を聞いて,全くミーハー的に乗ってみようと考えた。黄金週間後半は4連休,そのうち2日を使えば,朝9時過ぎに大和八木を出て,午後4時前に新宮に到着するという,日本一長い路線バスの旅行が楽しめる(?)だろうと,考えたのである。
それにしても六時間半のバス乗車は,高速バスならいざ知らず,体力勝負に近いものがある。何と言っても停留所総数が167だし,大和八木から紀伊山地をひたすら南下するのだから,山間を縫って走るという事になるだろう。といった具合に思案を巡らし,若干の躊躇はあったもののともかくは,バス旅行に出発である。
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2013年04月16日

羽田空港で

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京阪神地区私鉄ではPitapaと呼ばれているICカード,改札口ではピタッと読み取り機に当てるだけで,自動的に運賃を支払うことができる。支払うといっても,ポストペイ方式で,月末に一ヶ月分が自動的に引き落とされるだけの事。同じカードをJRで使うには,前もってチャージしておく必要があるけれど,改札口の通過の仕方は私鉄の場合と同様である。
このICカード,これまではそれぞれの地域でのみ利用可能となっていて,例えば私など東京近郊様にPasmoというのを別に持っていた。ところが,3月23日からだったろうか,国内全域で共通化された。早い話便利になったのである。
その全国統一化の案内広告が,羽田に掲げられていて,興味深かったのでこの場を借りて紹介したい。北海道のカードをクマが鮭を咥える絵で表し,仙台のカードを米所という意味からだろう山盛りのごはん,名古屋は味噌カツ,京阪神はたこ焼き,岡山・広島は桃そして福岡は明太子と,お国自慢を用いての宣伝である。羽田から東京に入る旅行客に,
「あなたのICカードで,鉄道運賃が払えますよ!」
と呼びかけているのである。他愛無いといってしまえばそれだけのことながら,私は思わず心の中でウフと笑ってしまった。
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2013年04月06日

東京一泊二日

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一昨日から,一泊二日で東京に出かけていた。
それにしても東京は,暑かった。浜松町から羽田への移動に利用するモノレールでは,冷房が入っていた。地下鉄,山手線と暑い思いをしていたので,モノレールの車内に入って,ほっとしたというのが偽らざるところ。ただ照明まで暗くして節電を実施しているのに,
「冷房は,許されるのか?」
とちょっと考えさせられた。きれいごとより,背に腹は代えられないという事か?

それにしても東京の桜,今年は早かった。
そしてすっかり散ってしまって,あっさりしたもの。
会議で一緒になった友人が
「水曜日の大雨と強風で,きれいさっぱりだよ!」
と教えてくれて,
「いやぁ,東京は寒いのにねぇ。」
としみじみ。とはいえ,私の東京は暑いに喧嘩を売っているのではない。実はこの友人,エジプト・アレキサンドリアに赴任しており,彼の地ではもはや日中30度という。そりゃぁそれに比べれば,夕方の東京は寒かろう。

先日申し上げた花粉症の件。
上京の折,薬の持参を失念。
「会議中鼻がずるずるしたら,皆さんに迷惑だろうな。」
と心配していたけれど,幸運なことに全くの取り越し苦労であった。
ところが,空港で搭乗を待っていたら,いきなり鼻水が沸きだしてきて,くしゃみを連発。原因は,空港の空気か,はたまたモノレールの冷房か?
持っていたポケットティッシュが,底をつきそう。
これって,運が良かったのか悪かったのか?
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2013年03月23日

博多紀行

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羽田空港で知り会って以来,すっかり仲良くなってしまった福岡・博多在住のHさんに誘われて,昨日から福岡に来ている。一泊二日の修学旅行といったところである。
「今年の福岡の桜開花も早いので,花見を楽しみましょう」
が,Hさんのお誘いの言葉。その後メールでやりとりをして,今回の運びとなったのである。
ところが生憎というべきだろうか,博多の街に入った頃から雨。
約束の三時半に大濠公園に出かけるころは本降り,それでも舞鶴公園,西公園と案内して頂いて,雨中の花見と相成った。そんなわけで,定年退職秒読みは中断して,博多紀行をお届けしたい。
昨日の意地悪な雨は,さすがに今朝目覚めればすでにやんでいた。
昨日の打ち合わせでは,海岸沿いにドライブして唐津まで案内して下さるということになっていた。目的の一つは,海岸沿いにある漁港の牡蠣小屋で,焼き牡蠣を楽しむ事。時分どきには行列ができるとかで,少し早目の11時過ぎに,岐志漁港の牡蠣小屋に到着。殻付牡蠣を炭火にかけて焼いて頂くのだが,いやはやこれは最高。ただときどきはじけて,ところ構わず牡蠣の汁を飛び散らすのは,有難くない。牡蠣小屋では,その対策用にであろう,ウインドブレーカーを準備してあった。
もう一つの目的は,道沿いの風景や桜を楽しみつつ,唐津にある鏡山での花見。
唐津への道中,深江の鳴き砂に立ち寄った。鳴き砂はともかく,浜辺は大阪界隈ではとても期待できないほどきれいであったのは,驚きであった。打ち寄せる波は,もはや春のそれで,のたりのたりの表現にぴったりであった。
最終目的地の鏡山は,屋島壇ノ浦のような台地で,頂上まで車で上れるし,その展望台からの眺めは絶景。それに唐津には虹の松原という海水浴場があり,そこも訪ねたかった場所の一つで,鏡山から眼下に一望できた。鏡山では,ハングライダーやパラグライダーが空中散歩を楽しんでいて,唐津はもう春爛漫といったところであった。

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2013年03月10日

若手セミナー

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昨日は,名古屋出張。
かつては若手セミナーという名で,ロケット誘雷実験の結果を持ち寄って,
「ああだ,こうだ。」
と議論し合った会合である。
私の知っているだけでも,もはや四半世紀続いている,ただし呼び名は
「電力システムに関する,雷・自然災害と環境問題に関する研究」研究フォーラム
と,もっともらしい呼び名になっているが,私にとっては依然若手セミナーである。
ただし,参加者は随分高齢化した。最高齢は96歳のM先生,その次は84歳のH先生,それに長年避雷器メーカーで働かれた80歳を越されるKさんであり,私自身64歳ながら年長者の順に並べば10番前後であろうか。ちなみに参加者は20名強だから,私は中間年齢層に属している次第。
ただ年長の先生方も,気持ちは若い。H先生など,未だに理論的な考察を実施していらっしゃる。そんな気持ちの若い諸先生。諸先輩方と
「老人グループで科学研究費を申請して,ロケット誘雷実験を!」
と,宴席で妙に盛り上がった。
ロケット誘雷実験
は,私の雷放電研究の原点だけに,酒の上の話とはいえ,盛り上がった議論の実現をしたいと思う。
いまさらながらと言われようと,申請書を書いてみようといった気持になっている。
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2013年03月01日

つくば紀行1

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加古川紀行を終える間もなく,つくばへ出張。
大阪からは羽田までは,例によって航空機を利用する。これだけは,頑なに守っている。今回のつくば出張は,研究室スタッフのYS君と一緒。ただし羽田までは,YS君はANA利用で,私はJAL。特段二人の仲が悪いというわけではないが,第三者から見ればどう映るのだろう。羽田には,一緒に活動しているNPOのIさんが車でお出迎え,つくばまで一走りという。新幹線で上京してきた同じくNPOのGさんも合流して,都合四人でのドライブである。ただ,ドライブは高速道路を利用したのだが,予想通り都内は渋滞気味である。
「この渋滞で,時間通りに先方に着くの?」
の問いには,
「それでも,電車利用よりは・・。」
との答え。確かに荒川を越えるあたりから,車の数も減ってあとはスイスイ。
ドライブ中の事で一点。スカイツリーが見えて何やらほっとした気分になる。大きいもの,高いものを見るとホッとするのは,私の性格からくるものだろうか?
いずれにしても,茨城県に入ったのは午後一時前後,Gさんが
「面白いところがありますので,昼食でも。ただしびっくりするようなところですよ。」
と何やら思わせぶりなことをおっしゃる。
「私は,少々では驚きませんよ!」
と答えれば,
「ここです。」
と,魚市場の看板のかかった施設の駐車場に車を停めた。そして昼食をとろうとする一角は,とても小ぎれい,小ざっぱりとは言えない状態で,それでも自動販売機があって,刺身定食500円とある。昼食はGさんのおごりで,食券を渡されてカウンターに差し出せば
「番号で呼び出しますから,席について。」
と早口にまくしたてられた。魚市場だけに,とてものんびりと対応できないに違いない。
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