2013年02月28日

加古川紀行3

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K社まで案内してくれたタクシーの運転手さん,いやはや陽気な方で,おまけに御年75歳ときた。若い頃にはタクシーにも乗っていたことがあったそうだが,昭和39年というから東京オリンピックの年に,長距離トラックの運転に転じたという。そして運送会社を定年残しで退社し,一年程してタクシーの運転に戻ったのだそうだ。ただ定年後の事で,正社員ではなく嘱託だとのこと。こういった話を私が尋ねてもいないのにあれこれ語ってくださった。若い頃の武勇伝は,加古川から神戸まで30分でお客を運んだこと。
「いやあの頃は,信号が三つか四つだったからねぇ!」
と,何度も聞かされた。
「車線数も少なかった,多分一車線で,それを右から追い抜いたり,左から追い抜いたりと・・・」
と武勇伝は続く。加古川駅でのり外されたお客を猛スピードで運んで,明石や三宮で列車に追い付くのだそうだ。30分は最短時間で,それも一度きりとおっしゃっていたが,それにしても,恐ろしく速い。何と言っても高速道路ができる以前の話だから,驚きである。
「ただ今は歳もとって,あまり無茶はできない。速いのが来たら,お先にどうぞって気分になる。何と言ってもお客にけがはさせられないから。」
なのだそうだ。それにしてはスピードが出ているけれど・・。
それから話は,安倍首相に急に飛んだ。
「今の首相は,若いときこの町で働いていたんだ!」
とおっしゃる。この町にある製鉄系の大会社に勤務していたとかで,数年前に首相を務めた折,その大会社を訪ねてきたことを,嬉しそうに語ってくれた。
「鋼の匠」と揮毫してあるとのことであった。
そんな運転手さんの話で,20分程の道のりも退屈することもなく,目的地に到着した。
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2013年02月27日

加古川紀行2

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JR大阪駅を出れば,新快速は尼崎,芦屋と停まって三宮に。さらに神戸,明石,西明石が停車駅で,予想以上の短時間で加古川に至ることになっているものの,ちょっとした小旅行気分である。有難いことに明石に到着するまでに,一時的ながらも線路は,須磨の海岸線と並行に走っているから,瀬戸内海の眺めを楽しめる。もともと瀬戸内海は穏やかなのだろうが,2月末で春近しもあって,ひときわのったり感を漂わせている。ただ明石大橋の見えるころからやけに眠気が増し,ついうとうと。そして気がつけば,車内放送で次は加古川を告げている。それに乗客ももはやまばらで,やはり加古川は遠いんだを実感。それでも駅が近づき窓の外を見れば,地元百貨店なのだろうちょっとしたビルもあり,
「加古川って結構大きい街なんだ!」
と,加古川っ子に申し上げたら恨まれそうな印象を持った次第。何せ加古川の街は,私にとって初めての訪問なのだから,止むを無い印象なのである。
駅舎を出れば地方都市にはありがちな,ちょっと大きめのロータリーがあり,タクシーが何台も止まっている。
「これならK社に行くのも困らないだろう。」
と束の間の散策,といっても駅舎付近だけながら,を楽しむ。感激したのは,古びた石碑。
正面に,加古川驛の文字があり,左面と右面には西姫路驛,東神戸驛の文字がそれぞれ掘られている。背面はと見れば,これは残念ながら何もなく,それでも年代物には違いない。石碑のおかげで,少しだけうれしくなってタクシーに乗り込んだ。
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2013年02月26日

加古川紀行1

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加古川に出張している。
大阪人なのに,隣県兵庫の事は知っているようで,あまり知らない。当初加古川と聞いて,訳もなく遠いと判断していたが,列車ダイヤを調べてみれば,大阪からJR新快速で一時間である。毎日通勤に,Door to Door で2時間かけていることを考えれば,なんてことはない時間距離である。で,加古川出張と相成ったのは,今月月初め頂いた電話がきっかけ。
受話器から聞こえてくる,
「K社のHと申しますが・・。」
というのを聞いて,でっきり先月のエジプト出張の際,乗継便のドーハで知り合った方だと誤解した。偶然とは怖いもので,全く同じ会社だったものだから,早合点気味の私にありがちながら,名前をきちんと確かめずに応対した次第なのである。
ところが話も進まないうちに,話しの食い違いに気付いた。先方は,はなから妙だと思ったに違いなく,私の
「失礼ですが,ドーハでお近づき頂いたK社の方ではないのですか?」
の問いに,一呼吸おく形で
「・・・???,いいえ,弊社の工場敷地に落雷がありまして。そのご相談です。」
と帰って来るではないか。
「これはまぁ失礼いたしました。それでは改めて御用件を?」
と問いかければ,国内随一の避雷メーカーO社からの紹介でとの事。
まぁそんなわけで,今日はJRの新快速で,ひたすら加古川に向かっている。
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2012年10月25日

東京出張2

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一雨ごとに涼しくなるの表現は,晩夏から初秋にかけての表現で,秋半ばの昨今なら一雨ごとに秋が深まる程度は言ってほしい。」
そう書いたら昨日の朝は,待ってましたとばかりに随分肌寒くなった。テレビのお天気情報によれば,一日で朝の最低温度が10度も低くなったとのこと。
そんな肌寒い東京の朝,ホテルから会議場に向かう途中に,たぶんボランティアだろう,黄色いベストを身に着けた年配のおじさんと,辻々で出くわした。おそらく小学生の通学を,見守ってあげているのだろう。その様子にほんわかとした気分になって,おはようございますと声をかけたら,おはようございますと気持ちのいい声が返ってきた。いい光景は,一日を明るくしてくれる。

会議に出席していた愛弟子のW君と一緒に,昼食を採る。ちなみに,都市と極端気象と題する国際シンポジウムに参加。それで昼食は会議場近くの,九州料理と看板する定食屋さん。この定食屋さん,日が暮れると居酒屋になるのだろう。壁に今日のおすすめの一覧が貼ってあって,いずれも酒の肴風。前日のラーメン屋さんとは違って,応対がはきはきとしていて気持ちが良い。

帰阪は羽田から,伊丹に。出発待ちの空港で,たまたま近くに座った紳士に声をかける。差し障りのない話をしているうちに,3月頃までは大阪勤務で,服部緑地の近くに住んでいらっしゃったという。今の勤務地は九州とのこと,
「日本中まわって,この歳になってようやく生まれ故郷勤務です。」
とおっしゃる。結構な好印象で,私はついつられて
「9月末日まで,2年間エジプト・アレキサンドリアに居りました。」
と告げたら,
「ということは,阪大の先生ですか?」
と見事に素性を見抜かれてしまった。
そして互いに名刺交換。
なんとまぁ,全国チェーンの有名スーパーマーケットに勤務していらっしゃり,私より少しだけお若いとのこと。一期一会とは言うけれど
「一度博多にお越しください。」
と誘われ,
「来春定年ですので,それまでには是非。」
と約束してしまった。はてさて・・・。
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2012年10月24日

東京出張

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久しぶりの東京出張。
よくよく考えてみれば,一年以上も東京出張がなかった。
二年間エジプトに長期赴任していたのだから,当たり前といえば当たり前。
しかしまるで浦島太郎ですなぁ,わずか二年ぶりだというのに。
羽田空港が,すっかり衣装替えして若返っているではないか。
まさに東京の勢いを感じます。20日ばかり前エジプトから帰って降り立った,関西空港の寂れようとは比べるべくもない。東高西低を実感した次第。
さてその東京出張の徒然に気になったことを二三。
伊丹・羽田便が羽田に着いた際の機内アナウンス。
「あいにく今日は雨降りです。一雨ごとに涼しくなる今日この頃ですが,今日も一日お元気で。」
ときた。
この時期一雨毎に涼しくなるなんて表現,確かに一雨毎に気温も下がるのだろうけれど,表現として相応しくないよなぁ。
せめて一雨毎に秋が深まってぐらいの,もう少し気の効いた表現して欲しいと思うのだけれど・・。

昼食は街角で見かけた博多ラーメン店に入った。
色々悩んだ末,担担麺を注文。
ただ私が注文した時の店員さんの対応の素っ気なさ。
聞こえたのか聞こえなかったのか,こちらが心配したくなるほど。
昼時忙しいから,とても機嫌よく応対できないのだろうか?
さすが東京,というと東京の人に叱られるかな。

夕方品川駅で山手線を待っていた時の話。
東京の人は,大阪の人に比べて行儀が良いとされている。私自身もそう信じていた。
ところがである,
電車が入ってきてドアが開くと,私の少し後方脇にいた女性二人が,何食わぬ顔で横入り。あれまぁと呆れる私を尻目に,さっさと座ってしまった。
これだけでも随分なのに,一人の女性カバンからキャンディーを取り出して,もう一人に薦め
「変わった味でしょ。梅味!」
とまるで,大阪のおばちゃんののりである。東京にもこんな方がいらっしゃるのだ。
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2011年03月07日

名古屋土産

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週末に名古屋出張した事は,昨日述べさせて頂いた。
名古屋に行って辛い事が一つあるけれど,その事はまだ申し上げていない。
で,その辛い事とは,アレルギー性鼻炎,俗に言う花粉症の事である。
もともとというべきだろうか,花粉症には20歳台後半からずっと悩まされてきた。
当時は未だ,花粉症なんて言葉は世の中に知られておらず,最初訪ねた耳鼻科では,
「急性の蓄膿症ですねぇ!」
と診断されたほどである。
以後花粉症とのお付き合いは,一進一退を繰り返していたが,30歳になって名古屋大学に赴任し,一挙に悪化したのである。名古屋大学には丸10年間お世話になり,その間春ともなれば,ティッシュペーパーを箱まま持って歩くあり様,いやはや本当に悩まされたのである。
その後大阪大学に転勤し,花粉症は完治とまでは行かなくとも,随分楽になった気がした。ただ研究の打ち合わせや,学会,セミナーのため名古屋の地を訪れると,見事に真正の花粉症に逆戻りするのであった。
そんなわけで,今回の名古屋行きもおっかなびっくり,果たして案の定,新幹線が木曽川を越えると,立て続けにくしゃみが出た挙句,鼻水が滴り出たのである。
同行の友人は,
「善さん,ホンマかいな!?」
と,あきれ顔であった。
そしてセミナーに参加中も鼻をかみ続け,持参したティッシュペーパーもすっかりそこをついた。
それが帰路,新幹線に乗って岐阜を過ぎるあたりから,これまた鼻が嘘のようにおとなしくなり,まるでケセラセラ。同行の友人が別の意味で,
「善さん,ホンマかいな!?」
と,感心した次第である。
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2010年07月16日

岐阜日帰り出張

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昨日は日帰りの岐阜出張。
大気電気学会の研究発表会と,平成22年度の総会である。
学会そのものは,一昨日の運営委員会に引き続き昨日,今日と都合3日間にわたっての開催なのだが,老兵は消え去るのみ,学会の運営は次世代に任そうと心に決めて以来,可能な限りしゃしゃり出ない様に配慮しているつもり。それゆえ学会の顧問を拝命していながら,運営委員会は欠席,研究発表会も一日だけ出席と,勝手気儘を許して頂いている。とはいえ,学会の総会は一年の方針を決議する会議だけに欠席という訳にはいかず,日帰り一日のみの出席としたのである。それにもう一つ,学会恒例の特別講演では,私が阪大に在学当時直接研究指導をして下さったTKさんが話して下さる事になっていたので,これは万難を排してでも出席せねばならないというのが本音であった。
とはいえ岐阜までの日帰り出張となれば,学会研究発表会の開始が午前9時で,自宅を午前6時過ぎに出ねばならず,それなりに厄介である。岐阜には,新幹線で名古屋まで行き,在来線で戻る形となり,一件効率が悪いようにも思えるけれど,それが最短で目的地に着ける方法とあれば止むを得ない。ただ今回は,幹事校の岐阜大学スタッフTNさん,WDさんの配慮で,研究会及び総会会場がJR岐阜駅にある岐阜市生涯学習拠点となっており,極めて便利。JR岐阜駅到着が即,会場到着といった具合。ただ特急電車の通過時には,会場が騒音でうるさいほどなのだが,WDさん曰く
「騒音に負けない大声で発表,議論すれば大丈夫です!」
という事で,研究会は
雨にも負けず,風にも負けず,そして列車の騒音にも負けず!
といった塩梅で無事進んだのである。
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2010年06月24日

奈良の街

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近鉄電車に乗っている。
平城京・遷都1300年祭のお手伝いで,奈良に出向く事が多くなり,すっかり奈良という街の贔屓筋になってしまった。もそも,私の奈良という街に対しての認識は,迂闊なことながら,はなはだお粗末であったという他はない。即ち中高生の頃,遠足でバスに乗り訪ね歩いた東大寺,春日大社,唐招提寺といった,奈良時代に創建されたという由緒正しい,早い話古ーい仏閣や寺社の存在を知っていただけで,それらの周囲で普通の生活を営む人が住んでいる事なんぞ,ついぞ考えもしなかった
ただそれが,奈良の街を歩き,というよりは飲み歩きしてみると,そこかしこに普通の生活があり,その普通の生活と仏閣や神社が実に調和して同居している。いやこんな陳腐な言葉で表現すると,古都・奈良に申し訳ない。お寺のすぐ近くが民家であり,その角を曲がれば飲食店があるといった如き。東京ほどではないにしろ大阪では,この地域は歓楽街,この地域は商店街,そしてこちらは住宅といった具合に,街並みにそれぞれの役割分担がある。そして私はそれが当たり前だと,意識の外で理解していた。そんなだから,子供の頃の遠足の経験から,奈良は古い仏閣神社の街という役割分担を割り当て,そんな色眼鏡で見ていた。だから,奈良の街を歩く様になって,誤解を払拭,奈良の街を好きになったというのが本当のところ。61歳にしての新しい感激である。
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2010年05月06日

高野山紀行

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小生にとって,黄金週間最後の休日であった昨日,高野山に出かけ終日過ごした。
世間は4月末ごろまで寒かった筈なのに,5月の声を聞いた途端快晴続きの上,初夏並みの気温となった。当然のことながら,高野山も初夏の気温で,半袖姿で十分闊歩できる状態であった。ところが高野山に居住する人達の言を要約すれば,一週間前にはどうも手水鉢に氷が張ったというのである。その言葉を聞いて,一瞬耳を疑ったけれど,それが現実であったらしい。
実際,フランスでは一週間前には摂氏30度近かった気温が,ここ数日氷点付近の気温で,フランス南部に位置するツールズでも大雪が降ったと,フランス国営放送アンテンドウのニュースとしてBSで報じていた。
ところがこんな風に,気温の上がり下がりが激しくなると,またぞろ訳知り顔のマスコミ報道が,地球温暖化の一面ですと報じるのではないかと気にかかる。放送内容に誤りがあるとは言わないまでも,かくのごとき温度変化が一々地球温暖化の側面というのは,自然科学者として気が引ける。私の持論は「気象は常に異常である。」ので,この程度の事で一喜一憂して貰っては大いに困るのである。
余談ながら,先達は色々名言を残しており,その最たるものは「天災は忘れたころにやって来る。」で,私は,私自身の考えた,「気象は常に異常である。」が,歴史に残る名言となって欲しいと常々思っている。私の言葉が,歴史に残るか否かはともかく,私の信念は,「気象は常に異常である。」のだから,・・・。
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2010年04月30日

おもてなし

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奈良に住む友人から聞かされた話である。
客人のもてなし方の話である。
普通客のもてなしと言えば,宴席を催し会食をして頂き,さらに客人がお酒好きなら
「ともかくもご一献!」
となるのが普通であろう。
ただ奈良の街は世界遺産になっており,俗に言う名所・旧跡が多いので,客人がスポーツマン,アスリートでウオーキングやジョキング趣味なら,一緒にウオーキングがジョギングをしながら,案内して回るというのである。いやはや,ユニークなもてなし方で,驚かされるとともに,成程奈良という街ならではと考えさせらた。
一方友人の言葉を借りるなら,
「これが京都の街なら,広すぎて多すぎて,とても,とてもです。」
だそうなのである。
そんなわけで,東京から迎えた友人を,今朝早朝ジョギングに誘い,泊っていらっしゃったホテルから,奈良公園を抜け二月堂を訪ね,東大寺大仏殿の裏に出て,その後再び奈良公園を横切って春日大社に,そして最後は猿沢の池から興福寺境内に至るというコースでのご案内をさせて頂いた。させて頂いたと言えば聞こえは良いが,友人におんぶにだっこのご案内で,東京の友人も
「奈良に来るのは40年振りか。それにしても我々は,もっと自分の国の歴史を知らねば・・。」
としみじみ述懐していらっしゃった。考えてみれば今日のコース取りは,中学校や高校の時の遠足のコース取りとはあまり違わず,それでもあの頃は教師やガイドさんの説明が何やら押しつけがましく感じたもの。然るに奈良の友人の説明は説得力があり,それだけ私達も齢を重ねたからかもしれないと考えた次第である。
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