⇒⇒⇒⇒⇒ 投票を願います!大学生風の男性が
「反対側!反対側!Opposite!Opposite!」
と一生懸命私にいうので、思わず私は
「ちょっと止めてんか!」
と、バスの前方に向かって大声をあげた。とはいえ走り始めた高速バスが止まる筈もない。それでも私達が騒いでるのに気づいた車掌が、乗客をかき分けて私のところにやってきた。
「○▽◇△▲◎●□?」
と話しかけてくるのだが、タイ語はまるで分らない。それでも私はホテル名前の入ったカードを示し
「ここに行きたいんや。この166番のバスでええんやろ?」
と、流暢(?)な英語で尋ねたのだが、残念ながら英語は話さない様である。
この間にもバスは走り続け、とうとう高速道路に入ってしまった。
学生風の親切な男性、依然として
「opposite! 」opposite!」
を繰り返している。車掌は男性を無視して、私からカードを取り上げて前方に戻って行った。
私も、すっかり腹をくくってしまって、
「まぁ最悪、終点から戻れば良いだろう。」
と、バスを楽しむことにした。
ほどなく車掌が若い女性を引き連れてやってきた。そしてその女性が一言、
「This bus will stop there.」
車掌はホテルのカードを私に手渡し、手を合わせながらにこりと笑った。
そしてoppositeを繰り返す男性の頭越しに、車掌とやってきた女性がさらに一言
「This bus stop is on the other side of your hotel.」
なんのことはない、学生風の男性
「道の反対側に停まるよ!」
と言いたかったのである。
さらに落ちがあって、そのバス停でその学生風の男性も下車、ホテルを指さしながら
「Opposite! Opposite!」
を、最後まで繰り返していた。

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