今日はわいの記憶の中で,一番小さい時の記憶の話や。
正確には,一番小さかったと自分で思ってる,というたほうが正確かも知れん。
わいは不思議と子供の頃の記憶が少ない。幼稚園やったか保育所やったか,どっちかはっきりせぇへんのやけど,ともかく小学校に入る前の一年間通った筈やが,あんまり覚えてへんのや。小学校一年の時も断片的やなぁ。なんかインパクトのあるような事件があったりしたら,それは誰でもやろけど,覚えてるんやけどなぁ。皆どうなんやろ,ちょっと教えて貰いたい気ぃする。そんなわいの記憶が比較的連続的になるのんは,小学校5年生のときからや。いうても,毎日毎日のこと全部覚えてる別けちゃうけどな。
で,一番小さいときの記憶の話や。
季節はまるっきり判らん。暑かったとか寒かったとかの記憶も無い。場所についてもまるっきり覚えが無い。覚えがないんとちごうて判らんのや。時刻は多分夕方や。何でか言うたら行った先の,歌謡曲の歌詞やないけど,裸電球がきらきらしてたん覚えてんね。ともかくおかんに連れられて,どっかに歩いて行ったんは確かや。道中は,覚えてないけど,多分薄暗かったんやろな。さっきも言うたように,訪ねていったうちに着いたら,電球がきらきらしてたんや。あのきらきらがあるおかげで,このときのわいの記憶があるようなもんや。
わいは子供のときからよう,
「大人の話聞くな!」
て叱られたけど,このときは話をいっこも聞いてへん。なんせようさん歩かされたもんで,きらきら光る電球見てたら眠うなって寝てもうたんや。どれくらい寝てたんか知らんけど,目覚めたらおかんが男の人二人と話してんね。目ぇ覚ましたときも,電球のきらきらが眩しうて,綺麗やなぁ思てそのあと手ぇで遮ったり,影つくったりして,一人遊びしてた。時々,おかんの方見ると未だ話してるし,その内退屈してきて,おかんに帰ろう,帰ろういうてぐずった。このぐずったんもはっきり覚えてんね。おかんは,
「もうちょっと辛抱し!」
とか何とかいうて,わいを騙し騙し話し続けてやった。なんせ長い話やなぁと思うたんは間違いない。きらきら光る電球と,めっちゃんこ長い話しの記憶や。どのくらい話し続けてたんか知らんけど,話し終わってその家出たときは,もう真っ暗やった。おかんはめったにわいをおんぶしてくれへんかった様な,気ぃするけど,その日はわいをおぶってくれた。わいのおかんは,その頃の女の人には珍しいくらい大きいて身長170cm程あった筈や。おまけに結構肥えてはったんで,わいの一人くらいは平気でおんぶできるんね。せやけど,母子家庭で小学校の先生やってたよって,子守してくれるんは祖母やった。その祖母におんぶされたわいの写真は今でも残ってる。そんなやさかい,おかんにおぶって貰うた記憶は少ないねん。ともかくおかんはなんにも言わんとわいおぶって歩いてた。わいは,おかんの背中は祖母の背中よりずっと大きうて,おんぶしてもろた時えらい気持ちええなぁ思うた。このときの長ぁい話についての疑問は,それから20年以上も経ってはっきりするんやけど,今日はこれくらいにしとく。書こか書かんとこか未だ迷うてんね,ほんまのとこ・・・。
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